- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784760111190
作品紹介・あらすじ
敵意の幻想に楔を打ち込む、戦争心理の図像学。古今東西の《敵の顔》に隠されたレトリックを読み解くことからはじまる、無類のヴィジュアル・サイコロジー。恒久平和への意味に支えられた柔軟な構想が満載。
感想・レビュー・書評
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スマホ版のブクログではヒットしない本である。
このシリーズは本は大きいわりに、文字のサイズは新書並みで余白が多いので、老眼にはつらい。
図が非常に多いが、本文では図に言及していない(翻訳で削除されたのかもしれない)。図は戦争中のマンガを集めたもので、日本へ言及したものも少しある。
心理学については、ミルグラムについて少し言及しているが他の文献はあまり説明していないので、卒論で取り上げるのは難しいと思われる。 -
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帯文:”敵意の幻想に楔を打ちこむ 戦争心理の図像学” ”古今東西の《敵の顔》に隠されたレトリックを読み解くことからはじまる、無類のヴィジュアル・サイコロジー。恒久平和への意志に支えられた柔軟な構想が満載。”
目次:序章 敵対人(ホモ・ホスティリス), 第一章 敵の元型, 第二章 敵意の心理学, 第三章 敵意の未来, 第四章 現況, あとがき ……etc -
第一次大戦、第二次大戦を中心に、戦意高揚のためのプロパガンダとして、敵国をどのように描いてきたかという点を、ポスターや風刺画などをもとに分析している。
そこには敵を悪く描くことは勿論だが、非人間的なもの(モンスターや醜い虫や獰猛な獣、もしくは無機質なただの黒塗りの影)として描くことで、敵がやっている事と同じ残虐行為(戦闘の中で人を殺す事)を殺人ではない別のものとして認識させるための欺瞞が含まれている事を指摘している事が興味深い。 -
確認先:府中市立中央図書館
今読み直してもその価値は十分。そして、「敵」とはどうやって構築してきたのかということを再度問い直す絶好の名著かもしれない。そして読んだ人にうならせながら悶えさせる。