戦国大名と読書

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  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784760143382

感想・レビュー・書評

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  • 想像する書物は当然のことながら四書五経、史記、記紀万葉などと思ったが多彩。家康の蔵書は1万冊を超え、御三家に継承されたという。また家康が死ぬ1か月前に直江兼続に「律令」と「群書治要」を所持しているかどうかを問い合わせた書状が残っているということで、本を愛する仲間として見ていたとは凄い。また家康と林羅山が「周の武王が殷の紂王を討伐の善悪」を論じる問答が1612年にあったという。自らを武王に譬えていた訳だ。関ヶ原で桃配山に陣を置いたのは同じ場所に陣を置いた天武に準えた。家康の天下取りは偶然ではなかったのだ。また伊達政宗の和歌・漢詩への造詣の深さが、彼の自作に表れているという。その他、信玄、謙信、早雲、黒田官兵衛など・・・。禅寺に養子として入っていた武将などはみっちりたたき込まれたのだろう。著者が終わりに書いているように、戦国武将の強さ、が精神力にあり、それやリーダーシップ、バランス感覚などを培った読書遍歴とは何かは興味があるところ。源氏物語、伊勢物語を愛読した大内義隆、畠山義統らの武将もいたのはご愛嬌!家康の蔵書にも「源氏」はあったらしい。

著者プロフィール

1944 年、静岡市に生まれる。1972 年、早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。2009 年3 月、静岡大学を定年退職。静岡大学名誉教授。著書本、監修本、多数。NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の時代考証も務める。

「2021年 『東京の城めぐり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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