マンガ ぼけ日和 矢部太郎が認知症患者と家族の日常を描いた、初の単行本書下ろし作品!

著者 :
制作 : 長谷川 嘉哉 
  • かんき出版
4.03
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本棚登録 : 586
感想 : 69
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  • Amazon.co.jp ・本 (132ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784761276515

作品紹介・あらすじ

『大家さんと僕』『ぼくのお父さん』など話題作を生み出してきた著者が、認知症患者とその家族の日常を描いた!
認知症の症状の進行具合を四季(春・夏・秋・冬)に分けて、それぞれの時期に認知症患者さんにどんな変化が起こり、介護者さんはどう対応したら良いのかがわかる構成。笑って、泣けて、不安がやわらぐ本です。

*
はじめて、全編描き下ろしでマンガの単行本を描きました。

認知症の専門医である長谷川嘉哉先生のご著書『ボケ日和』の装画を描いたご縁から原案とさせてもらいマンガ化しました。

長谷川先生の本はあたたかくユーモアを交えて、「老い」を、「老化」を、その一環である「認知症」を、そして誰にでも訪れる「死」をあたりまえのことだと教えてくれて、安心を与えてくれます。この本の装画を引き受けることを勧めてくれたのは僕の母でした。

母は長年、介護の仕事に従事していました。でも子供の頃から、僕は母の仕事について詳しく聞いたり、学んだりすることはありませんでした。どこか目を背けてしまっていたのだろうと思います。今、母は高齢になり介護される側、僕は介護する側の年齢になろうとしています。

この漫画を描くことで僕自身が、介護や認知症についてもっと考えたい、学びたい、知りたい。それがこの本を描いた一番の動機だったのかもしれません。

このマンガを読んだ皆さんの未来への不安が、あたたかな日差しのような安心に変われば。そんな一冊になっていたら幸いです。

— 矢部太郎

感想・レビュー・書評

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  • あたりまえのことだけど
    命は永遠ではないこと
    看取られる方にも看取る方にも
    さまざまな後悔があること

    可愛らしいタッチの絵に
    胸にくることばの数々

    誰もが老いていく
    元気なままで誰にも迷惑はかけずに…と思うけれど
    それはわからないこと

    介護したり、介護されたり
    家族にはできることをしよう
    もっと会って話しをしよう
    そう思えた一冊。




  • 三組の、認知症患者とその家族の、四季を通した日常が描かれています。作中で担当をしている先生は、原案を書いた長谷川嘉哉氏。自分の家族(親)が認知症になったらどうすれば良いか、漫画なのでとても分かりやすく学べます。実際に介護するのはものすごく大変なので、だからこそこのような作品で、心づもりをして置いたほうが良いでしょう。文章で読むより、取っ付きやすいと思います。

  • コミック形式で、認知症の専門医が認知症や介護などについて、分かりやすく教えてくれる。
    矢部太郎さんの絵がかわいくて、先生の優しい口調にぴったりあっていて、ほのぼのと素直に読み進められる。
    現実はこんなにキレイにいかないだろうなと思いつつ、でも遠くない未来の参考にしたい。

  • 高齢化社会には避けられない認知症問題の入門書として
    分かりやすく
    心にストンと落ちてくる
    とてもいい一冊だと思う

    時々読み返して
    来る日に備えたい

  • ボケ日和のマンガ版。認知症になるのはツライですが、それは本人よりも周りの者ですね。

    今はみんなに迷惑かけて申し訳ないとおもっていますが、なってしまえば本人はのほほん、気まま。

    人間は最後は食事が摂れなくなって亡くなっていきます。入院にするか、自宅か施設での看取りにするか・・へんな延命処置をしていただくなくても、自宅や施設で穏やかな最後を迎えたいですな。

    食事が摂れなくなるのは、生命に与えられた最後のやすらぎです。

  • 『大家さんと僕』の矢部太郎さんだから
    ほのぼのしていてあたたかい。
    もし実際にこういう問題にあたったら再読したい本。

    周辺症状(「幻覚」「モノ盗られ妄想」「嫉妬妄想」など)は
    薬で抑えることができます。(7~8割)

    穏やかになる薬にコントロールされることで
    患者さんのこれからの人生だけでなく
    これまで歩んできた人生も守ることができるそうです。

    また周辺症状は必ず1~2年で落ち着きます。
    患者さんの体力の低下とともにどんどん減っていくそうです。
    そのことを知っているだけで少しでも気持ちがラクになってもらえたら、と長谷川先生は思うそうです。

  • ほっこりするイラストで、大切なことが描かれていた。認知症のことを知識として知っていれば、いざというとき大変だけれど、受け止められると思う。このマンガを読んで、多くの人が優しい気持ちで長いお別れができたらいいなと思った。

  • 絵はほのぼのしつつ、でも内容はしっかりためになった。
    なるほど、そういう考え方もあるのか。。
    そして真っ先に自分の親、祖父を思い出した。
    276冊目読了。

  • #マンガ ぼけ日和
    #矢部太郎
    23/2/8出版
    https://amzn.to/3UwW7Fp

    ●なぜ気になったか
    矢部さんの新刊が出たのを知った際にこの本も出版されていることを知った。『大家さんと僕』で知ったほのぼのストーリーと優しいタッチの漫画が好みだったので読みたくなった

    ●読了感想
    僕と妻の両親はみなすでにこの世を去った。老いていく親への接し方に悩んだりもした。この本を事前に読んでいれば親子関係の変化を受け入れられ、優しい気持ちで接してあげられたはずと思わされた

    #読書好きな人と繋がりたい
    #読書
    #本好き

  • 認知症専門医の著者のマンガ化。

    著者のやさしい絵のタッチが、認知症を柔らかく包んでくれる。

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著者プロフィール

絵 矢部太郎
1977年生まれ。東京都村山市出身。芸人・マンガ家。1997年に「カラテカ」を結成し、舞台やドラマ、映画で俳優としても活躍。初の著作『大家さんと僕』で第22回手塚治虫文化賞短編賞を受賞。『大家さんと僕 これから』『ぼくのお父さん』(すべて新潮社)、『マンガ ぼけ日和』(かんき出版)などの著作も持つ。週刊マンガ雑誌『モーニング』(講談社)で「楽屋のトナくん」を連載中(2023年6月現在)。

「2023年 『10歳からのもっと考える力が育つ20の物語  二代目童話探偵シナモンの「ちょっとちがう」読み解き方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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