精神療法における意味の問題: ロゴセラピー 魂の癒し

制作 : 寺田 浩  寺田 治子 
  • 北大路書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784762829468

作品紹介・あらすじ

生き方を考える哲学と,精神医学的治療手法の融和を成し遂げたロゴ(意味)セラピー。しかし,その意義について実践可能な形での紹介は未だ不十分な状況である。

 本書では,「複層的なフランクル像」を求めて,成立史的な面で対照的な二つの大学講義(1977年のザルツブルク大学週間での連続講義と1946年の市民大学での講演),寄稿論文として書かれた「自伝的素描」(1982年),晩年の特別講演(1988年),S.フロイト没後25年にあたってフランクルが寄せた新聞記事(1964年)を収載。

 なお,第1章「精神療法における意味の問題」(1977年)は本邦初訳。また,第2章「人生の意味と価値について」(1946年)は,できるだけ原文に忠実な形で訳出を心掛け,『それでも人生にイエスと言う』(春秋社)の新訳の試みでもある(*ただし今回翻訳権を取得した原書の編集では,講演の一部がカットされている)。

 さらには,監訳者による解説――ロゴセラピーの治療の特徴,フランクル独自の精神医学用語,DSMとの診断基準比較等について――を付し,日本の精神医学の臨床現場における実践的理解を図る。

著者プロフィール

ヴィクトール・E・フランクル[Viktor E. Frankl]はウィーン大学の神経学および精神医学の教授であり,同時に25年間にわたってウィーン市立病院神経科科長を務めた。彼が創始した「ロゴセラピー/実存分析」は,「精神療法の第三ウィーン学派」とも称される。ハーバード大学ならびに,スタンフォード,ダラス,ピッツバーグの各大学で客員教授として教鞭をとり,カリフォルニア州サンディエゴにあるアメリカ合衆国国際大学のロゴセラピー講座のディスティングイッシュト・プロフェッサー(注:Distinguished Professorは,日本語の名誉教授,特別栄誉教授に似ているが,厳密にはそのどちらの概念にも当てはまらない)でもあった。
 フランクルは1905年にウィーンに生まれた。ウィーン大学で医学博士号を取得し,のちに哲学博士号も取得した。第二次世界大戦中は,3年間にわたってアウシュヴィッツ,ダッハウ,その他の強制収容所での生活を経験した。
 フランクルは40年もの間,世界を股にかけて数え切れないほどの講演旅行に出た。ヨーロッパ,北アメリカおよび南アメリカ,アジア,アフリカで二十九もの名誉博士号を与えられている。アメリカ精神医学会のオスカー・フィスター賞,オーストリア学術アカデミーの名誉会員資格などの表彰や名誉資格も多数ある。
 39冊の著作はこれまでに43か国語で出版されている。“…trotzdem Ja zum Leben sagen”(注:邦訳名『夜と霧』)の英語版はミリオンセラーとなり,「アメリカでもっとも人々に影響を与えた十冊の本」に選ばれた。
 ヴィクトール・フランクルは1997年にウィーンで没した。

「2016年 『精神療法における意味の問題』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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