学習設計マニュアル: 「おとな」になるためのインストラクショナルデザイン

  • 北大路書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784762830136

作品紹介・あらすじ

自らの学びを,効果的で効率的で魅力的にデザインし,「学」んで「問」える「おとな」へと導く19の方略を提供する。メタ認知,ID理論,自己調整学習など,学び方を学べる本。明確な学習目標,具体的でわかりやすい事例,理解を深めるための練習問題とフィードバックを各章に配置した「設計マニュアル」シリーズ第4弾。


◆主な目次

はじめに:学び方を学ぶとは?

●第1部 自分の学びと向き合う
第1章 自分を取り巻く学習環境を知る
第2章 学習スタイルを把握する
第3章 学び方を振り返る
第4章 学びの深さを考える
第5章 学問分野の特色を把握する

●第2部 学びの場をつくる
第6章 学び合う下地をつくる
第7章 意見を出し合い整理する
第8章 仲間と力を合わせる
第9章 時間を管理する
第10章 失敗に強くなる

●第3部 学び方を工夫する
第11章 学習意欲を高める
第12章 理解を促す
第13章 出入口を明確にする
第14章 課題に合った学び方をする
第15章 実践に役立つ学びにする

●第4部 これからの学びを考える
第16章 これからの学びを想像する
第17章 学習スタイルを拡張する
第18章 自己調整学習者になる
第19章 アクションプランをつくる

感想・レビュー・書評

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  • * 入手日20240327
    * メルカリで古本を購入した。

  • 第1部 自分の学びと向き合う
    第2部 学びの場をつくる
    第3部 学び方を工夫する
    第4部 これからの学びを考える

  • 読書中。今後受験予定の資格試験の学習戦略の立案に使用予定。

  • 選書企画2021 「図書館に置いて欲しい本 書いて!貼って!」 購入図書
    【配架場所】 図・3F開架
    【請求記号】 377.15||SU
    【OPACへのリンク】
     https://opac.lib.tut.ac.jp/opac/volume/457500

  • 情報科学科 稲葉利江子先生 推薦!
    学び方を学ぶための一冊。「学ぶ」ことはどういうことか、「学ぶ」方法とは…を大学1年生にも分かりやすく書かれています。

  • 第一部:自分の学びと向き合う
    <図表はEvernote>
    第二章:学習スタイルの把握
    ①アドラーよりライフスタイルを4つに分け、何を各人が優先しているかを明らかにすることができ、コミュニケーションのトーンを決めることができる。
    ・対人関係優先か課題達成優先
    ・受動的か能動的か

    ②学習スタイルVAKTモデルに着目
    →自分のスタイルを把握することで、書き写して勉強するのがいいかなど判断できる。
    Visual:視覚型学習者
    Auditory:聴覚型学習者
    Kinesthetic:運動感覚型学習者
    Tactile:触覚型学習者

    第三章:学び方を振り返る
    ①認知主義的か非認知主義的か?
    認知主義的:学びの質に重きをおいている学び方
    非認知主義的:学びの過程を重視せずに、学びの量や結果を重視
    メタ認知が学習の深さにおいては重要になるため認知主義的な比重を増やす

    ②普段の学習で心がけることはそれに対する構えを持つこと!
    ・読む目的をはっきりさせ、そこから得られうことを予想して、メモの形で書き出しておくこと
    ・呼んでいる最中に、書いてあることは本当か、何故そうなったかなど批判的に読んだり、自分の生活や感情、知ってることと関連付けるべし。
    ・誰かに説明するつもりでメモを書く←自分の思考の外に出すことで評価できる。

    第4章:学びの深さを考える
    ①知識は3種類ある
    ・個人的知識:直接体験を通じて得られる知識(間違ってることも大いにある)
    ・手続き的知識:やり方を知っているタイプの知識、例えば泳げるとか
    ・命題的知識:学校などで習う、本当のことだと認められている事象
    ←これは将来的に変わる可能性もある。暫定的に事実なだけ。

    ②知識の信憑性を見極めるための問い
    バカロレアディプロマプログラム:知の理論で紹介されてる⑧つの問
    1.誰にとって真実なのか?
    2.どんな根拠から真実だと主張されているのか
    3.知識に関する主張は、私が以前から真実だと信じている知識に関する主張と一致するか、矛盾するか?
    4.どの程度社会はこの真実を事実だと信頼しているのか?
    5.どの程度私は、同上?
    6.この主張が真実だと認めるとどういう結果になるのか?
    7.この主張は確かだとみなすかみなさないかで、どんな違いが生じるか?
    8.私が、この主張の真実性を認めなければどんな結果に直面するか?

    ←知識の具体的な中身を学ぶのではなく、知識とはなにか、股どう作られており、どのような手続きとしてその正当性を認めるかを学ぶ。

    ③ペリーの認知的発達段階説:4段階で発達する
    1.絶対主義的段階:正解は存在し、誰かが教えてくれたらいいと思っている
    2.相対主義的段階:専門家が正解を知らない場合は、誰もが「誤り」とは断定されないから自分の考えも主張されるべきだ(根拠の強さによらず)
    3.評価主義的段階:知識は質的であり、意見を支える論証の中身によっては同じ重要度で評価されないのは当然だ。視点そのものが有用だ
    4.コミットメント段階:個人的な意義が大事。成績なんぞの評価を飛び越え、自分ごととして捉えている

    第5章:学問分野の特色を把握する
    ①自然科学と社会科学の違い
    ・自然科学
    ←「事実」「法則」「理論」の3種類がある
    科学知識の暫定性(5日否定されるかもしれないこと)があるうえで現場のベストな内容を学ぶというスタンス

    ・社会科学
    可謬主義(人が行うことは間違う可能性が常にある)があるべきスタンスであるため、多角的味方が本質的。誤りを犯しうるから、お互い意見を聞いて討論しましょう、勝敗を決めるためではなく、色んな可能性を見つけるためにやりましょうという思想。

    ・概念形成のために使った個別事象はどっちでもいいけど概念形成が大事!
    ・ある領域の学びから多くの収益を得るための8つの問
    1.この科目を学ぶゴールはどこか?
    2.この領域の人たちが達成しようとしていることはなにか?
    3.彼らの問題提起はなにか?どんな問題を解こうとしてるのか?
    4.彼らはどのような情報データを集めているか
    5.彼らの領域に特有の情報収集方法はなにか?
    6.その領域で最も基本的な考え方概念理論はなにか?
    7.この領域を学ぶことで、自分自身の世界の見方にどう影響するか?
    8.この領域からの成果が日常生活に使われているか?








  • https://cool.obirin.ac.jp/opac/volume/813766

    千駄ヶ谷にもあります

  • 学びとは何かと模索している中で出会えた本。授業づくりや校内研究の組み立てを考える上で役立ちました。

  • 個人的には前半が好き。真ん中あたりはそこまで興味ない。後半を読んだら実行せよって感じになる。
    あんまりじっくり読むのではなく、ささっと読んでさっさとキャリアプラン作って活動しようぜ、って内容な気がする。

    第1章
    高校まではプール。大学は海。
    学習指導要領に沿って進められるか否か。

    高等教育は変わる。企業が大学の卒業証書よりも、自社の業務に関する知識やスキルをもっていることを重視するならば、それを証明するのにネットコースの認定書が十分だと判断すれば、大学に行く必要がなくなる可能性がある。

    学びは1人ですべきでない。
    アウトプットしてみよう。

    第2章
    アドラー心理学。
    ライフスタイルの二つの軸。
    ・対人関係優先←→課題達成優先
    ・受動的←→能動的
    これで四分類するらしい。
    →「消極・課題」パターンと「積極・課題」パターンの狭間にいる自分は四分類のうちどれか特定分類に限定できない。

    VAKT学習スタイル
    →T触覚型学習者のような気がするけどV視覚型学習者の線も捨てきれない。A聴覚型やK運動感覚型は絶対ない。

    第3章
    認知主義的学習観、これ大事。

    読む、見る、聞く
    ★それは本当か、なぜそうなのか、疑問を持ち、批判的にとらえることは、その情報源を評価することになる。何を思ったのか、メモるのもよい。
    また、事前にそれらを行う目的、表されているものが何か、何が得られるのか、考えておくべき。

    書く
    メタ認知で特に重要。思考の外化によって整理し、また取り入れることが思考の内化となり、相互作用で理解が深まる。どこがよかったかを書いたり、わからないことをコメントしたり。

    第4章
    個人的知識:直接体験して得た知識、会ったことがある人、いったことがる場所など
    手続的知識:泳ぎ方、ピアノの弾き方、フランス語の話し方など
    命題的知識:地球は太陽のまわりをまわっている、鎌倉幕府は1185年に成立したなど

    ●●は事実である、と誰かが言った時、それは「単なる意見」なのか、「信憑性のある主張」なのか、検討すべき。
    出典:Z会編集部 2016 P.13
    ・誰にとって、これは真実なのか。
    ・どんな根拠があって、真実だと主張されているのか。
    ・子の知識に関する主張は。私が以前から真実だと信じている知識に関する主張と一致するのか、それとも矛盾するのか。
    ・どの程度社会は、この主張が真実であることを信頼しているのか。
    ・どの程度私は、この主張が真実であることを信頼しているのか。
    ・この主張が真実だと認めると、どういう結果になるのか。
    ・私がこの主張を確かだとみなすかみなさないかで、どういう違いが生じるだろうか。
    ・もし私がこの主張の真実性を認めないとしたら、どんな結果に直面するだろうか。

    第13章
    学びの出入口
    出口:学習目標を設定。Wordの使い方を教わる、ではなく、Wordを使って画像入りの年賀状データを作成できるようなる、など。
    入口:学習者の状況を理解。前提条件として日本語がわかるか?関連知識として●●を知っているか?学習意欲はあるのか?学業レベルとしてどの段階か?学習方法の好みは個別よりもグループが好きなのか?テキストよりも視覚にうったえる図形が好きなのか?

    第16章
    70歳になっても働かないといけないのは明らか。→どうせするならその時点で楽しくできるようにキャリアプランを考えるべき。21世紀型スキル(ATC21s)

    第19章
    キャリアプランを作ろう。
    今の自分となりたい自分のギャップを確認して、数か月または1,2年くらいの期間で計画をたてよう。

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著者プロフィール

鈴木克明(すずき かつあき)
国際基督教大学教養学部(教育学科),同大学院を経て,
米国フロリダ州立大学大学院教育学研究科博士課程を修了,Ph.D(教授システム学)
東北学院大学教養学部助教授,岩手県立大学ソフトウェア情報学部教授などを経て,
現在:熊本大学教授・教授システム学研究センター長・大学院教授システム学専攻長
専門:教育工学・教育メディア学・情報教育
主著:
教材設計マニュアル 北大路書房
授業設計マニュアル(共編著) 北大路書房
研修設計マニュアル 北大路書房
学習設計マニュアル(共編著)北大路書房
放送利用からの授業デザイナー入門 日本放送教育協会
教育工学を始めよう(共訳・解説) 北大路書房
人間情報科学とeラーニング(共著)放送大学教育振興会
eラーニングファンダメンタル(編著) 日本イーラーニングコンソシアム
インストラクショナルデザインの原理(監訳) 北大路書房
最適モデルによるインストラクショナルデザイン(共編著) 東京電機大学出版局
学習意欲をデザインする(監訳) 北大路書房
インストラクショナルデザインとテクノロジ (共監訳) 北大路書房
Online Learner Competencies(共著) Information Age Publishing
ストーリー中心型カリキュラムの理論と実践(共編著) 東信堂
インストラクショナルデザインの道具箱101(監修)北大路書房
インストラクショナルデザインの理論とモデル(共監訳) 北大路書房
大学授業改善とインストラクショナルデザイン (共編著)ミネルヴァ書房
職業人教育と教育工学 (共編著)ミネルヴァ書房

「2020年 『学習者中心の教育を実現するインストラクショナルデザイン理論とモデル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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