Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法
- サンマーク出版 (2019年4月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (478ページ)
- / ISBN・EAN: 9784763137241
作品紹介・あらすじ
■複雑な世界を生き抜くための、鮮明なる指針!
この複雑な世界を生き抜くために、
私たちは、何を指針にすればいいのか?
「よい人生」とはいったいどういうものなのか?
古代の伝統的なモデルから最新の心理学研究の結果、
ストア派をはじめとする哲学や、バリュー投資家の思考まで、
膨大な研究結果をひもときながら、
「よい人生」を送るための52の思考法を本書で明らかにする。
■世界29か国で話題沸騰!
『シュピーゲル』ベストセラーランキング1位!
スイスのベストセラー作家がまとめた本書は、
ドイツで25万部を突破し、
世界29か国で翻訳されたベストセラー。
ドイツをはじめ世界中から、絶讃の声が多数寄せられている。
「一度手にしたら、あなたは二度と手放せなくなる」
――テンリー・E・オルブライト
(マサチューセッツ工科大学共同イニシアチブディレクター・
ハーバード大学医学部名誉教授)
「どうすればよい人生を送ることができるか、驚くほど多くの助言を与えてくれている」
――ジェームズ・R・フリン
(ニュージーランド オタゴ大学名誉教授・フリン効果発見者)
「ただ普通に読むのではもったいない。一語一語、ゆっくりと味わうように読んでいる」
――フランク・エルストナー(テレビ司会者)
「ヨーロッパでもっとも才気あふれる思想家のひとりだ」
――マット・リドレー(ベストセラー作家)
「巧みでわかりやすく、とても説得力がある」
――ゲアハルト・シュレーダー(ドイツ元首相)
多くの学術研究の裏づけにもとづいた、
人生が上向きになる「具体的なノウハウ」が満載。
強力な「思考の道具箱」をぜひ手に入れてほしい。
感想・レビュー・書評
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【感想】
うーん・・・・
こういった外国のビジネス書って、なんてゆうか蛇足が多すぎる気がするんだよなぁ。
ケーススタディが多すぎて、あと「言葉」にこだわりすぎているからか、冗長で面白味に欠ける。
無駄を省いて、もう少し要点を絞ってほしい。
でなきゃ内容も頭に入ってこないし、途中で読む気が失せちゃうんだよね。
等々、不平不満を持ちながら読んでいたので、当然最後まで読まず(笑)。
テーマ自体は面白かったのになぁ。
要点をまとめると、
「考えるより、とにかく行動しろ」
「その後で柔軟に修正をかけろ」
「ある程度は自分のスタンスを築け!(=安請け合いするな)」
というような感じなのかな。
記してみると、あまり一貫性がないような気がする。笑
・・・こうして感想を書いていて改めて気づいたが、この本は最後まで読まなくて本当に正解だったかも。
そもそも鵜呑みにできる量じゃないし、倣ってやるには書いてある事がめちゃくちゃすぎる。
結局は流されずに自分の意思を持って物事に取り組むべきなんですね。
決してこの本や書籍を自分のバイブルにせず、自身で考え抜いて、かつ修正しながら、自身のスタイルを築いていこうと思います。
【内容まとめ】
1.考えるより、行動しよう。
長く思い悩んでも、1ミリも先に進まない!
言うは易く、行うは難し。
だが、考えているだけでは良い人生は手に入らない!!
2.何でも柔軟に修正しよう。
重要なのは「スタート」ではなく「修正技術」のほう。
よい人生とは、「修正を繰り返した後に、初めて手に入れられるもの」なのである。
3.大事な決断をする時は、充分な選択肢を検討しよう。
世界は広く、ずっと多彩で、色々なものを含んでいる。
若いうちは出来るだけ沢山のサンプルを試そう!
若重要なのは、お金を稼ぐ事でもキャリアを積む事でもなく、「人生の全体図を把握すること」なのだ。
4.戦略的に頑固になろう
「柔軟性」を褒めたたえるのはやめよう。
柔軟一辺倒では、不満が募り、疲れが溜まり、気づかないうちに目標から遠ざかる。
一貫した姿勢を貫いていれば、自分のスタンスを知ってもらうことができ、周りの人に主体的な印象を与え、自分自身の揺るぎない存在を見せられるため、評価が確立される!
5.「モノ」の喜びは消えるが、「経験」の喜びは残る
モノを買うよりも、何かを経験することに投資したほうがいい。
モノで得られる喜びは、時間と共に消えていく。
だが、経験で得られる喜びは、ずっと心に残り続ける。
【引用】
Think clearly
私たちが生きている世界を理解するためには、色々な思考法が詰まった「道具箱」があるといい。
そして私たちの日々の暮らしにも、同じような思考の道具箱が必要なのだ。
p23
・考えるより、行動しよう。
長く思い悩んでも、1ミリも先に進まない!
頭の中で熟考しても懐中電灯で照らす程度の範囲しか考えは及ばないが、行動を起こせば一気に色々なものが見えるようになる。
言うは易く、行うは難し。
だが、考えているだけでは良い人生は手に入らない!!
p29
・何でも柔軟に修正しよう。
重要なのは「スタート」ではなく「修正技術」のほう。
飛行中、機体が予定されたルート上を飛んでいる割合は、何と0%なのである!!
飛行機ですら予定されたルートを飛んでいないのに、私たちは浅はかにも晴天を飛び続けるパイロットのように振る舞っていて、最初の条件設定ばかりを重視して修正の意義を軽んじている。
よい人生とは、「修正を繰り返した後に、初めて手に入れられるもの」なのである。
p36
・大事な決断をする時は、充分な選択肢を検討しよう。
世界は私たちが思っているよりもずっと広く、ずっと多彩で、色々なものを含んでいる。若いうちは出来るだけ沢山のサンプルを試すようにしよう!
若いうちに重要なのは、お金を稼ぐ事でもキャリアを積む事でもなく、「人生の全体図を把握すること」なのだ。
p43
・支払いを先にしよう。
メンタルアカウンティング
→たとえば同じお金でも、「道端で拾った100ユーロ」なら「働いて稼いだお金」より、気楽に無造作に使うことができること。
心が穏やかでいられるように、わざと自分を錯覚させる必要がある。
ストレスは、段々とあなたの心の体を蝕んでいく。
余計なストレスを抱えなければ、あなたの人生は一年は長くなる。
苛立ちを避けるだけで、一生のうちで待つために費やす時間の合計よりも、もっと長い時間が手に入るのだ。
p52
・簡単に頼み事に応じるのはやめよう。
ローマの哲学者セネカの言葉
「あなたに何かを頼もうとする人たちは皆、あなたから時間や自由な意思を奪おうとしている」
どんな依頼も、「5秒」で決断すること。
p60
・戦略的に頑固になろう
「柔軟性」を褒めたたえるのはやめよう。
柔軟一辺倒では、不満が募り、疲れが溜まり、気づかないうちに目標から遠ざかる。
→状況に応じて何度も「柔軟に」決断を繰り返すと、「決断疲れ」によって結果的に判断力が鈍ってくる。
→一貫した姿勢を貫いていれば、あなたは自分のスタンスを知ってもらうことができ、周りの人に主体的な印象を与え、自分自身の揺るぎない存在を見せられるため、評価が確立される!
なぜ彼は朝3時に出社してまで家族団欒を優先したか?
人生の前半をキャリアのために捧げ、人生の後半(金銭的な余裕ができた後)は家族とゆっくり過ごす。
皮肉なことにその「人生の後半」には家庭はすでに崩壊してしまっているか、そうでなくとも子どもたちはとうに巣立ってしまった後というのが多い。
p87
・「何を手に入れたか」ではなく「何を避けるか」
よい人生は、究極の幸せを求めた結果として得られるものではない。馬鹿げたことや愚かな行為を避け、時代の風潮に流されなければ、人生はおのずとうまくいく。
「何を手に入れるか」で人生の豊かさが決まるわけではない。「何を避けるか」が大事なのだ。
p114
・「フォーカシング・イリュージョン」に惑わされない
人生における「特定の要素」だけに意識を集中させると、その要素が人生に与える影響を大きく見積りすぎてしまう。
特定の要素だけに意識を集中させないほうがいい。
p124
・「モノ」の喜びは消えるが、「経験」の喜びは残る
モノを買うよりも、何かを経験することに投資したほうがいい。
モノで得られる喜びは、時間と共に消えていく。だが、経験で得られる喜びは、ずっと心に残り続ける。
素晴らしい何かを経験すると、その喜びは頭の中にも心の中にも留まり続ける。
p132
・イースターリンのパラドックス
→基本的な需要が満たされてさえいれば、生活がより豊かになっても幸福度は変わらない。
なぜ私たちはいつも少しでも収入を増やそうと躍起になるのだろう?
お金があっても幸福度が変化しない事は、研究で明らかにされているのに。
その答えは、豊かさとは「絶対的な価値」ではなく「相対的な価値」だから、である。
p134
・お金との上手な付き合い方「4つのルール」
1.ある程度の貯金をしておくこと。
「ファック・ユー・マネー(年収分の貯金)」があるのが最低限のライン。そのために、出費はできるだけ抑える。
2.所得額や資産額のわずかな変動にいちいち反応しないこと。
3.裕福な人と自分を比較しないこと。
4.大金持ちだとしても、生活は質素にすること。-
2020/07/10
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図書館で借りて読んだ。都心の区では70人予約で待っているのに、自分の住んでいる田舎の市では予約して2週間もまたず借りることができた。ラッキー。
人生をより上手に生きるためのマニュアル。
最新の心理学、ストア学派、バリュー投資家の思考、この3つから導き出される人生の知恵はとてつもなく重く深い。
ちなみに、読書に関しても幾つか知恵を授けてくれる。
・続けて二度読むと、読書効果はほぼ10倍に膨れ上がる!30歳までは乱読。30歳以降は人生の残りの時間を出来の悪い本に費やすのはもったいない。
・「スタージョンの法則」あらゆる出版物の90%はクズ。
など。
10%の良書を大事に大事に読むこと。豊かな人生の条件だと思う。
従ってこの本は購入して、時間をかけて2回以上読むことをオススメします。
僕も近いうちに購入して、思いついたことをたくさん落書きしながら再読しようと思う。 -
この本には、ベストではなく、ベターな人生の過ごし方が書かれている。
もっとも心に残ったのは、最終章の「内なる成功を目指す」である。
世の中には成功や幸福のテンプレートが多く存在している。例えばCMは、これをするとあなたは幸せになれますよ、というメッセージが常に込められている。また、長者番付など、まるでお金を持っていればいるほど成功者であるような印象を与える。
だが、それらが果たして本当に成功だったり、幸せだったりするのだろうか。
昨日よりも今日の方が楽しかったな。短期的であるかもしれないが、これも一つの成功である。
成功は、見せびらかすものじゃなくて、しまっておくものだ。 -
自己啓発本。
例えや説明がとにかく長い。もっとシンプルにまとめてほしかったな。無責任なことを金を取ってまで言うな。
余計な情報が多いせいで、矛盾が多いと感じた。
有名な名前ばかり並べて、謎の定義を押し付けてくる。
果てにはそれすら否定する始末。
言うは易し。
誰もが苦労してる。その理由が押し寄せてくる。綺麗事じゃない。無かったことになんてできない。
読んだ人が同じ答えに行き付く誘導は、想像力を抑え込むので好きではない。
自己啓発本あるあるが詰まった悪いタイプのミーハー本。 -
本書がドイツでベストセラーを飾ったことに納得の内容である。合理的に「内なる成功」を目指す思考法がおもしろい。目次に並ぶサブタイトルが巧妙で、読みたいという気持ちにさせる。私自身、今まで周りの目を気にして物事を選択していたことがあったが、それは自分に向き合っておらず、内なる声を無視した行為であり、愚かな選択だったと本書を読んで気付いた。
以下、本書よりお気に入りの箇所を抜粋。
「失った時間とお金は取り戻せないが、起きた出来事の解釈の仕方を変えることはできる。」
「私は自分のことを、『感情というありとあらゆる種類の鳥たちが飛んで来ては去っていく、開けていて風通しのいい屋内市場』のようにとらえているのだ。やってくることを歓迎できない鳥もいるが、さほど気にならない。実際に屋内市場に飛んできた鳥に対するように、無視するか、遠くから眺めているだけだ。」
「(ファック・ユー・マネーについて)上司ともめたあげく、『ファック・ユー』と捨てゼリフを吐いてオフィスから飛び出し、結果的に会社を辞めざるをえなくなってもかまわないと思えるだけのお金、という意味である。たとえば年収と同じだけの貯金があれば、それはファック・ユー・マネーと呼ぶことができる。」
「世間の評価を気にしても、私の本の出来が変わるわけではないと分かった。そう気づいてから、私は自分でつくりあげていた『他人の評価』という監獄から自由になることができた。」
「よい人生にするために、私がもっとも大事にしているルールのひとつに、『誰かの性格を変えなければならないような状況を避ける』というのがある。」
「まだ持っていないものについて考えるよりも、いま持っているものを持てていなかった場合、どのくらい困っていたかについて考えたほうがいい。」
「成功とは、最高の自分になるために全力を尽くしたあとに得られる、心の平和のことだ。」ジョン・ウッデン -
『Think Clearly』
冒頭で共感し、そのまま読了しました。
「幸せになるたったひとつの方法など存在しない。
しかし、可能性を高める思考法はあるはず。」
読者が自身の思考行動様式と照合することで自己対比理解が進みます。
思考法は即効性がないからゆえに、ことあるごとに思考法を想起できるメモ書きも有効です。 -
2019年一番のヒットと言っても過言ではない。一つ一つの内容はどこにでもある自己啓発書と変わらないともとらえることができるが、普段自分が漠然と感じているいくつものことが端的にまとめられており、思わず膝を打つポイントが多々あった。「軍拡競争を避ける」や、「世界で起きている出来事に責任を感じるのはやめよう」は、まさに覚えておかなければならないポイント。そして本書が言うように心の中に平静を保つような人生を送りたい。
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52の世の中を見つめ直す思考法。
一番のお気に入りを紹介して、本の感想に替えたい。
「本当に価値のあるものを見きわめよう」あらゆるものの90%は無駄である。
シオドア・スタージョンさんは1950年〜60年代に活躍したSF作家。批評家から、SF作家作品の90%はクズだとの批判の矢面に立ったときに「確かにそのとおりだ。だが、あらゆる出版物の90%はクズだ。ジャンルなんて関係ない」と答えた。これが後に「スタージョンの法則」となったとのこと。
アメリカ人哲学者、ダニエル・デネットさんは、「スタージョンの法則」が当てはまるのは、本や映画だけではない。「物理でも、化学でも、進化心理学でも、社会学でも、医学でも、(中略)ロックやカントリーミュージックでも、すべてのものの90%はクズだ。分野は問わない」と語っている。
自分自身の感情、願望の90%は馬鹿げている。
つまり、価値あるもの、質の良いもの、絶対に必要なものはほんのわずか。
スタージョンの法則を意識して、考え方、商品、投資先等を見極めよう。
「スタージョンの法則」という言葉を初めて知る。この法則を聞いて、妙に安心感を持った。世の中の90%がクズであるならば、私の仕事での成果物もクズである可能性が高い。本当に価値あるものとはなにかを、考えているのか?という思考を始めることができた。
このように、暮らしのヒント的な思考の数々に出会える本。読んでいる読者の境遇により、響く思考がそれぞれあるでしょう。人生の転機と感じたときに、再読してみたい。