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- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784763404909
感想・レビュー・書評
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久しぶりに肌感の合う内容であった。物理学的感性からくる唯物論に基づく宗教観など。「人間という存在は、宇宙論的には宇宙の孤児であり、かつ将来も無意義な存在であるといえる。過去も未来もない、不安と絶望の存在である」という、つまるところ人間はニヒリズムに陥りやすくなる要素をふんだんに持っているという点は目から鱗である。確かに偶然に生まれた存在は無価値であり、地球は最期には消え去ることから人間は将来的に必ず無となることが決定されている。生命の意義を改めて考える良い機会である。加えて藤村操、カミュのシーシュポスの神話についても興味を抱いた。
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