美容整形というコミュニケーション――社会規範と自己満足を超えて

著者 :
  • 花伝社
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本棚登録 : 71
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784763408587

作品紹介・あらすじ

身近になった美容整形
美容整形を実践する「契機」とは?

美容整形が「普通の」女性たちに広がっているいま、彼女たちは何をきっかけに身体加工を行っているのか?
従来の社会規範や自己満足といった議論を超え、「日常的なコミュニケーションの位相」という新たなパースペクティブと多角的考察を通じて、私たちの身体観に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 鏡を見るたび、ありたい自分とは遠い顔形でがっかりする毎日、美容整形までは考えたことはないけれど、、、、と思いながら手にしました。

    美容整形をめぐる意識は、性差が大きい。
    この本は、男女を対象にしながら、性差が大きいので、時には女性のみに絞って分析しています。
    ・・・男性に絞った美容医療(髪とか、、、美容外科でなくとも医師が診察し薬を処方しているような美容医療)についても、実はニーズあるのでは?誰か書かないかな?などと思いました。

    先行研究では、「異性へのアピール」や「劣等感克服」が美容整形の主たる動機と考えられてきたが、もっと違う視角で観察できる、というのが本書のキモ。
    いろんな分析の末の結論に、個人的な実感としても納得。

    加えて美容整形を行う医師の側についてもインタビューを行なっていて、「医療」と「美容」、使う免許・技術は同じでも、使われ方の違いは大きいなーと感じ、興味深く読みました。


    一点、些細なことかもしれませんが気になったこと。
    メディアに見る社会規範を考察するために、「GROW2016年9月号」に掲載された学者Uさんと芸能人Kさんの対談記事の中の「美魔女」に対する言及を取り上げられています。(P 97)
    Kさんは「有名な女性芸能人Kさん」とされている一方で、有名な学者Uさんは、実名。
    なんで片方は実名で片方は伏せるんだろう?
    どちらも実名、もしくは、どちらも伏せる、のだったら違和感ないのに。
    Kさんが誰なのか知りませんが、UさんKさんから想起されるそれぞれのイメージが読者に与える影響を考えて?片方だけ実名にしたのかな?とか、穿って考えてしまいます。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/715380

  • OPACへのリンク:https://op.lib.kobe-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2002313131【推薦コメント:みなさんは誰のためにおしゃれやメイクをしますか。自己満足でしょうか、それとも他人に評価されるため、あるいはモテるためでしょうか?美容整形が「普通」の女性にも広がるなかで、その動機に迫った本です。】

  • 2020年21冊目
    卒論

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著者プロフィール

関西大学総合情報学部教授。専門は現代文化論。

「2019年 『美容整形と化粧の社会学 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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