カフカらしくないカフカ

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著者 : 明星聖子
  • 慶應義塾大学出版会 (2014年6月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784766421507

カフカらしくないカフカの感想・レビュー・書評

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  •  巨大な名声に比して世に送り出した驚くほど少ない作品の約半分は二ヶ月半のうちに書かれた。慎ましくて控えめで弱くて不器用な求道者が強い彼女と出会って書くエネルギーを得たのだといわれているけれど、作品と同時に書かれた膨大な手紙にはしたたかな嘘と暴力的な妄想と自分の強さを讃える優位をほのめかしている。カフカはじつにもっと怖い男かもしれない。

    『つまり、生きることは不可能ではあるけれど、その証明は「悪ふざけ」でしかありえない。』146頁

  • 請求番号 940.28/Myo
    資料ID 50077039
    配架場所 図書館1F学生選書コーナー 

  • 柄谷行人さんの書評から読んでみました。

    カフカさんの痩せて神経質そうな写真からくるイメージに今まで誰も疑問を感じていないという。もしかしたらそういった疑問は最初からあったのかもしれないけれど敢えて触れようとしなかった。文学という世界の欺瞞と言えるのかもしれない。カフカはそういった欺瞞にこそもっとも敏感だったのだという。そういった疑問と欺瞞に焦点を当てていてかなりおもしろかった。カフカさんの本を読んだのはずいぶん昔でタイトルなど変わっているのだなとも思った。

    面白い。カフカを読んだのはずいぶん昔だけれど読み返してみたくもなった。

  • 「強いカフカ!」ですって。。。

    慶應義塾大学出版会のPR
    http://www.keio-up.co.jp/np/isbn/9784766421507/

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カフカらしくないカフカの作品紹介

フェリスと出会ってなぜ書けたのか。あの恋は本当に恋だったのか。
『判決』の、『変身』の秘密は、彼らの〈恋〉にある。
スリリングな展開でカタルシスに導く、強いカフカ!

 1912年9月20日、カフカはフェリスに最初の手紙を送る。2日後、一晩で一気に『判決』を書く。数日後、長編『失踪者』に取りかかる。約1ヶ月半で第6章まで書き進む。11月下旬、中断して『変身』を書き始める。虫になった男の話は2週間で書き終えられる。
 おそるべき集中力で創作を続けた晩秋の2ヶ月半。
 29歳の彼は、同時にその夏に出会った女性フェリスにも大量の手紙を書いていた。
 
 カフカは恋に落ちた。だから、書けた――。人々はこう理解してきた。しかし、それは本当に恋だったのか。甘い熱い感情の高ぶりだったのか。なぜ、そのとき書けたのか。なぜ、書いたのか。

 『判決』の、『変身』の謎を解く鍵は、彼らの〈恋〉にある。作品の秘密は、彼と彼女の秘密である。

スリリングな展開でカタルシスに導く
強いカフカ!

カフカらしくないカフカはこんな本です

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