- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784766425567
作品紹介・あらすじ
▼シリーズ「世界を読み解く一冊の本」(全10巻)、第三弾。
▼映画やマンガにリメイクされつづける『西遊記』は子ども向けの本ではない?
長大な物語のあらすじを追いながら、中国の誇る〈神怪小説〉のなりたちと伝播を、妖怪たちの目線から語りつくす。
西天取経の旅とともに、飲めや歌えのどんちゃん騒ぎがはじまる!
感想・レビュー・書評
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(後で書きます)
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面白かった。西遊記はそれなりに興味を持って幾つかは読んでいるので、筆者の意見には共感できるところも「そうかな?」と疑問に思うところもあったり。でも、読み終わるとまた西遊記を読んでみようという気持ちになる本。私ももう少し古い西遊記に近いものにトライしてみたいという意欲がわいてきた。
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以前中公文庫の『西遊記』を読んで、子供の頃から知っている西遊記との違いに驚いた。
西遊記をもっと知りたい!と手に取ってみた一冊。
前半は西遊記のダイジェスト。
後半から解説やら、中国の長~い歴史の中での変遷やら。
時代によってお話もかなり変わっているようで、私の読んだ中公文庫の『西遊記』と、岩波文庫の『西遊記』も違っているのか?と興味が湧いてきた。
『西遊記』をモチーフに書かれた文学作品もたくさんあるそうで、中でも、中国のSF作家童恩正の『西遊新記』がとっても面白そう!
人類がロケットやらスペースシャトルやらを頻繁に飛ばしてくるようになった天界では、悟空、八回、悟浄を下界に偵察に向かわせる。雲に乗って降りた先はアメリカ合衆国で、レーダーに感知されたため異星人としてNASAに保護される…というお話。
検索したけれど、日本語版は出版されていないような。
残念。 -
本(古典)を論じる本、というシリーズ。第1章は物語自体とその成立過程の紹介。
本書の副題と同じ表題の第2章では、めくるめく食、性、糞尿、聖と俗などが混在する「カーニヴァル」にこの物語をたとえている。聖人のはずの三蔵法師すら俗っぽく「格下げ」されている。この視点に一番似合うのはやはり猪八戒で、著者もお気に入りのようだ。一方、沙悟浄は本書ではほとんど触れられてすらいない。
第3章では物語成立以降の中国でのアレンジを含む発展だ。近代では孫悟空の敵方の妖怪は日本、米帝、実権派、林彪、孔子、四人組(白骨夫人は江青!)と移り変わる。