フィンランド国語教科書小学4年生―フィンランド・メソッド 5つの基本が学べる

  • 経済界
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  • Amazon.co.jp ・本 (94ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784766783490

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  • 「この教科書をつかうきみに、
    ひみつクラブのメンバーとなる
    めいよを与える」

    1発想力~言いたいことを思いつくこと
    2論理力~言いたいことに筋が通っていること
    3表現力~言いたいことを伝えるための言い方 伝わる言葉
    4批判的思考力~相手の言い分を認める、自分の言い分の問題点を認める
    5コミュニケーション力~すべてを必要とする力

    「どうして?」=「ミクシ?」
    答えたとしても理由をきちんと説明できなければ正答と認められない

    第一章

    <図書館らくだ>
    遠いさばくの向うから
    鼻から砂をはきだして
    図書館らくだがやってくる
    ひづめの砂をふり落とし
    砂の山から山へとはこぶ
    知識と話の大荷物 byトゥーリア・アホ

    1)だれがいちばん短い作文を書けるかな?
    【袋の中のカードを引き、その言葉をひとつ使って、or全部使って、文章を作る~例)夏休みの思い出】

    つまらない 楽しい 仲良し 夏休み 学校 友達 先生 勉強する 遊ぶ
    がっかりする 満足する

    【書き出しカードを使って夏休みの話をする】
    *ぼくは/わたしは大笑いしました。なぜならば~
    *ぼくは/わたしは泣きました。なぜならば~

    【文章を完成させる】
    *生徒たちは黙ってしまいました。なぜならば~
    *ラミは市場と言う言葉からなにも話を思いつきませんでした。なぜならば~

    「きみたちには図書館から本を借りる権利があります。でもその権利を使ったら、責任も果たさないといけないよ。どこかにしまっておくために、本を借りたのではないよね。読んであげないと本がかわいそうだよ」カノウ先生の言葉

    どの意見に賛成かな?自分の考えを言ってみましょう?
    1夏休みと春休みを短くして 冬休みを長くする
    2冬休みと春休みを短くして 夏休みを長くする
    3休みを全部同じ長さにする

    図書館を知る 分類を知る
    「あなたが読んだことのある本はどの番号に分類されていますか」
    「あなたが読みそうもない本はどの番号に分類されていますか」

    フィンランドのことわざ「袋の中のブタを買う」
    =「品物をよく見ないで買うこと」

    すいせん図書
    アルヤ・ブルックネン「もしもし、そちらは町ですか」
    ユッカ・バルッキネン「クマさんの夏の手紙」
    マリート・ニコライセン「バイノとネズミのサマー・キャンプ」ノルウェーの作家
    ロアルド・ダール「マチルダ」イギリスの作家
    モンス・ガールトン「サッカー大会」(スウェーデンの童話作家)
    ヨハンナ・ベンホ「オクルスたんてい社と夜の一族」フィンランド 
    johannna venho 「okuous」

    表紙と題名をみてどんな内容だと思いますか?

    新しく出た本をさがせるページ
    www.otava.fi
    www.tammi.fi
    www.wsoy.fi

    フィンランド児童文学者協会のホームページ
    www.nuorisokirjailijat.fi

    2004年のバルカウス市の児童文学賞受賞作~7~12さいの6人の生徒でつくった委員会が前年に発表された作品から選ぶ
    シルヤ・キエヘテ「ソフイアとハアザミの花」
    sija kiehela

    作家の人の話を聞く
    『リスト・ラッパーヤ君 シリーズ』ノポラ姉妹(作家)
    *おいたち
    *住んでいるところ
    *家族
    *子どものころ
    *趣味
    *作品を書くときに必要なものは?

    シリーズものについて
    *どの本の題名にも必ず同じ部分があります。それはどこ?
    *本の内容が一番わかりやすい題名は?
    *シリーズのどこがいい? 題名、表紙、内容

    慣用句を探し、その絵を描いてみる
    フィンランドでは本のページの隅を折ることを「犬の耳」
    木の新芽を「ねずみの耳」という
    次の言葉を使った慣用句を調べる
    *口 背 目

    かぎかっこの使い方

    自分について作文を書こう
    自分の見た目(外見)
    どんな性格?
    家族について、友達について
    趣味は?
    好きなこと嫌いなこと
    将来の夢は
    絵や写真をつけてみよう
    みんなに読んでもらおう

    上の方法で、本の主人公になったつもりで書いてみよう!

    第二章

    算数の問題(文章題)を読む
    オッリは3日間かけて、バッラス山の山道を自転車で115㎞走りました。
    オッリが月曜日に走ったきょりは35㎞、火曜日に走った距離は48㎞です。
    では、水曜日に走った距離はどのくらいですか?

    *なにを聞いているのか?
    *文章の内容で問題にとくために必要はことは何?
    *必要のないものは何?
    *どうやってとけばいいのかな?
    *二通りの計算方法があります

    文章の中でよくわからないことがあったら、どうしたらいいのかな?
    *少し前からもう一度読む
    *それでもわからなかったら、少し先を読んでみる
    *それでもわからなかったら、他の人に聞いてみる

    読書会をやろう
    班ごとに自分の読んだ本について話し合う
    どういう本を読んだか、どこがおもしろかったか
    読書会のおしまいに全員で話し合う時間を持つ
    まんなかのいすに自分の読んだ本の主人公になったつもりですわり、他の人はその人に質問する

    しおりをはさむ
    *面白かったところ、ワクワクするところ、楽しい気分になるところ
    *登場人物や場面についてこまかく説明していること
    *おもしろい表現 慣用句、たとえ話

    面白い本だったか、つまらない本だったか?
    その理由は?

    本を読んで作者に質問したいことを書いてみる

    「カラスのチーズ」を読んで
    *主人公はだれ?
    *2つの場面がるけど、どことどこ?
    *登場人物を表す形容詞をみつける
    *この話ははじめから終わりまでどのくらいの時間がかかったか
    *この話を短くする
    *この話は何を教えてくれているか
    *新しくお話をつくってみよう
    *劇にしてみる

    物語の中の数字を見つける
    古い物語にはよく「3」という魔法の数字が含まれている

    この物語で外国人に分かりにくいと思われるものを探し、わかるように書き直しましょう

    この話の絵を描く
    この話の続きを書く

    説明文「犬」を読む
    読む前
    *自分は犬について何をしっているか
    *自分が犬について何を知りたいのか考える
    *段落にタイトルをつける 一番言いたいことは何か

    【事実と意見の違い】
    事実と言うのは、実際に見たり、聞いたり、手で触れてみたり、長さや重さをはかったりして、ほんとうかどうか、確かめられるもののこと
    本で調べたり、先生に聞いたりしてわかることも事実
    意見と言うのは、だれかがそう思っていたり、そう信じているもののこと。事実とは違って、正しいのか、まちがっているのか、確かめることはできない

    音読
    ちょうどよい速さで。
    どの言葉もはっきりと。
    声を低くしたり、読むスピードを変えたりする
    、や。のところで一呼吸おく
    聞いている人たちの顔を見渡すように

    どこを強調して読むのかな

    気持ちをこめて、「」は人の気持ち
    後で表現する 劇、パントマイム バンド

    新聞を読む・作る
    なぜ毎朝くるのか?
    どんな新聞や雑誌を読んでいるのかな?
    どんなことが書かれているのか?社説 政治 
    意味のわからない言葉を探す 調べる
    社説を書きなおす
    新聞を作る

    手紙を書く
    最近手紙をもらった?
    電子メールとのちがい
    書いてみる

    イソップを読む
    いじめにかかわる文章を読む
    物語を書く

    第四章
    投票する
    調査して報告する

    第五章

    この言葉に注目!
    原因と結果を表す言葉
    なぜなら その結果 それにより だから

    逆接
    それにもかかわらず しかし だが でも その一方で

    順番をあらす言葉
    まず 第一に その前に そのあとで 次に それから 最後に

    ぎもんを表すことば
    いつ どこ だれ なに どうやって なぜ

    北川達夫
    http://www.kitagawa-tatsuo.com/

  • バカにしたもんじゃない

    小学生向けだけど

    具体的に表現するのが苦手な人にとっては
    大事なエッセンスが
    たーくさん含まれています

    なんで?
    何が?
    いつ?
    意識していこう

  • 北欧の小国でありながら、NOKIAなどの世界企業を輩出するフィンランドが、経済協力開発機構の学習到達度調査で、トップクラスの成績を叩き出したことは記憶に新しい。

    本書はフィンランドの小学校で使われている国語の教科書をそのまま翻訳したもの。この教科書の目的は大変明確である。5つの力「発想力」「論理力」「表現力」「批判的思考力」「コミュニケーション力」を身につけさせること。それだけ。指導方針が教師によって大きく変わる日本の国語教科書とは似ても似つかない内容で、まずそのことにカルチャーショックを覚える。とにかく社会に出てからの即戦力となりうる言語技術に特化したカリキュラムなのだ。そして、教科書を読み解くにつれ、森林資源のほかには技術力しか売るものがないフィンランド国家がどのような人材を育成しようとしているのかがクリアに理解できる。

    もちろん、日本の国語教科書にも美点はある。日本人は、既存のものを深く理解し、それを発展させることに長けた民族だ。そのためにはまず知識を吸収するための読書力を構築する必要がある。そもそも、日本語という言語そのものが同じ経緯をたどっている。だから、自然にアウトプットよりもインプットに主眼を置いたカリキュラムが組まれることになるのだろう。

    しかし、その対極に位置するフィンランドの教科書を理解することによって、今の日本の子どもたちに足りないものが手に取るようにわかる。
    日本人がそのまま使えるように、翻訳には工夫を凝らしてあるので、授業に取り入れることも可能だ。ぜひ一度、フィンランド・メソッドを体感していただきたい。

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