世界を変える知的障害者:ロバート・マーティンの軌跡

著者 : ジョン・マクレー 長瀬修 古畑正孝

• 現代書館 (2016年2月10日発売)

感想・レビュー・書評

[東京大学医学図書館さんの感想 · 2022年11月21日]

11月新着
東京大学医学図書館の所蔵情報
https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2003630308

[akiko-yさんの感想 · 2016年5月14日]

セルフアドボケート(障害者の権利のために障害者である自身の立場で改善や変革に関与する人)によって、国連の障害者権利条約の制定に大きな影響を与えたロバート・マーティンの生涯について書かれた本。彼の苦難に満ちた前半生と、自らの経験に基づいた主張で周囲の人たちや社会を変革していく後半部分の力強さ、自己主張することが困難な重度障害者や、障害者の家族への社会の関わり方についても深く考えその代弁を行っている姿に深く心を打たれた。
私も初めて知ったが、障害者権利条約というものが日本でも2014年に批准されている。それなのに国内では胎児の障害を知っても出産することがまるで悪いことであるかのごとく発言する公人が存在するなど、あまりにもあるべき姿からかけ離れた部分があることが恥ずかしい限りです。