みえない こいぬ ぽっち

  • 好学社
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本棚登録 : 92
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784769022527

作品紹介・あらすじ

ある農園の片隅に子犬の三兄弟が住んでいました。3番目の弟犬はこれっぽっちも姿がみえないので「ぽっち」という名前でした。三匹はそんなことは気にせず仲良く暮らしていましたが、ある日幼い人間の兄妹がやってきて…。

ニューベリー賞、ルイス・キャロル・シェルフ賞受賞、その他にもコルデコット賞などを多数受賞した作家、ワンダ・ガアグ。『100まんびきのねこ』(福音館書店)は現在アメリカで出版されつづけている絵本の中でもっとも古い作品です。本作もコルデコット・オナー賞を受賞した作品で、ブック・グローブ社より『なんにも ないない』として出版され、絶版になっていたものを改訳・装丁を変更して出版いたします。

感想・レビュー・書評

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  • 原題 NOTHING AT ALL
    by Wanda Gag 1941

    こみやゆう 2020

    18分

    ポインティ 
    カーリー

    みみのまるいこいぬ

  • SFでしたよ。見えない犬の話。見えない犬のままで話を完成させて欲しかったけど、絵本としてはまぁ面白かった。

  • 他の方の感想をみて、旧訳があることを知りました。知らなかった上での感想を。
    けっこう字が多いので高学年の方が向いているかも。
    子どもは最後まで聞いてよかったねと言っていた。
    私は見えなくても幸せになれたらもっとよかったのになと思いました。

  • 思ってた話とだいぶ違ったが、
    子どもたちはきっと喜ぶよね。。
    ネタバレかもしれないけど、

    見えないまま幸せになって欲しかった。


    ********************


    後日、元の版を読みました。
    タイトルは『なんにも ないない』
    こちらの訳がとっても楽しく、
    ないないの 負けん気の強い元気な姿が良くわかり、
    みえるようにするための呪文も楽しく、上のような感想には行き着かずにとっても楽しく読めたのです。

    出版社が変わったからって、
    良い訳はそのまま残せないものなのだろうかと、
    疑問に思いました。

    引用すると

    のっぽではない
    ちびではない
    なんてことない、なんにもない
    だから名まえも "なんにもないない”

    とてもリズムがあり、好きな一節です。

    新訳では

    三ばんめのこいぬは、
    おおきくも なく
    ちいさくも ないようですが、
    ともかく みえない。
    これっぽっちも みえない。
    それで このいぬは、ぽっちという なまえでした。

    説明的に感じます。

    もうひとつ、
    からすがおしえてくれる『まほうのほん』のなかには、ありやなしのじゅつ ってのがあります。
    これもとっても楽しく

    「てんてこまいまい ぐるぐるまい」

    ところが新訳では。。
    みえたり みえなかったりのじゅつ で、
    「ああ、いそがしや
    ああ、くらくらする」

    と訳されています。初めて読んだ時、?? となりました。
    原文を読んでみたくなりますね。


    センダックの
    「まどのそとのそのまたむこう」を、
    「父さんがかえる日まで」
    にしてしまった時と同じくらい、やり切れない気持ちです。
    子どもたちは比べることを知らないし、新訳を受け入れるべきなのでしょうが、
    はじめて出会うからこそ、旧訳のリズムや楽しさ、言い回し、良いところはそのままに残しておいて欲しかった。
    著作権の関係などで前の訳者からの引用はできないことになっているのでしょうか?

    たとえば、おなじガアグの作品で、わたなべしげお さんの名訳
    『へんなどうつぶ』
    これをもし、違う言葉に訳されたら、もう本当に憤りを感じてしまうと思います。

    新訳、改訳って、難しいですね。

    たとえば、サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』と『キャッチャー・イン・ザ・ライ』のように、
    野崎孝さんと、春樹さん、どちらの訳も絶版にならず、比べて読める状態にあるととても良いなぁと思うのですが。。

    残念ながら『なんにもないない』出版社が既にないようで、絶版みたいですね。絵本には多くあることですよね。。

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著者プロフィール

1893年アメリカ合衆国ミネソタ州に生まれる。絵を描くことを職にしていた父の跡を継いで10代から仕事をはじめ、版画家・絵本作家として活躍。版画作品はアメリカやヨーロッパの美術館収められている。主な作品に『100まんびきのねこ』『すんだことはすんだこと』『しらゆきひめと七人の小人たち』(以上福音館書店)『へんなどうつぶ』(瑞雲舎)『スニッピーとスナッピー』(あすなろ書房)『グリムのむかしばなしⅠ・Ⅱ』(のら書店)がある。他に絵本『The ABC Bunny』、青春時代の日記『ワンダ・ガアグ 若き日の痛みと輝き』(こぐま社)など。1946年、逝去。

「2019年 『ワンダ・ガアグ グリムのゆかいなおはなし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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