日本海軍ロジスティクスの戦い 給糧艦「間宮」から見た補給戦のすべて (光人社NF文庫)
- 潮書房光人新社 (2019年9月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784769831389
感想・レビュー・書評
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東2法経図・6F開架:397A/Ta44n//K
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戦争と言えば兎角兵器や兵数で力の大小を測ろうとするが、軍事力を効果的に運用するには兵站の維持や法制度の整備、社会的な支持が欠かせない。太平洋戦争は政戦略なく戦術レベルの発想で総力戦を戦っている。間宮や伊良湖の現場でご苦労された方達が今に活きるような社会になるよう日本はまだ努力しないといけない。
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間違いなく羊羹が食べたくなる。日本海軍に2隻しかなかった生粋の給糧艦の生涯。
関係者の多くが鬼籍に入る近年。日本海軍の経験談をこのような形で作品にするのは実に良いことだろう。
本書の主役は給糧艦「間宮」、弟分の「伊良湖」と共に初めから給糧艦として建造された貴重な特務艦。その生涯を生存者からの取材を通じて描く。海上自衛隊の急よ班長等を歴任、海軍上がりの上司に多く仕えた経験が本書に活かされている。
とかく軽視されがちなロジスティックス部門。日本海軍のアキレス腱でもあった。奮闘する間宮。
間宮で製造されたと推定される和菓子のレシピなどは面白い。
筆者の本は脱線が非常に多い。自分には楽しいが相性があるかもしれない。
間宮についてはNHKの「歴史秘話ヒストリア」でも取り上げられ、本書の執筆のキッカケにもなっている。 -
間宮に関わりのあった方の回想を中心としたお話。