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- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784769831556
感想・レビュー・書評
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著者が元朝日新聞編集委員ということで、もっと左寄りかと思っていたがそうでもない。参考文献をちゃんと書いてあるので、それぞれの話にどれだけの信憑性があるか、このネット時代自分である程度判断出来る。9名の人物の評伝が各章になるスタイルなので、本書を全体的に見ると時系列が前後するとか、シベリア出兵について概略を知りたいという人にとってはかなり些末なことに紙面が割かれたりという点はあるが、それでも面白かった。
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シベリア出兵なんて知らなかった。ただ日本史で連合国の一国としてシベリアに軍を派遣したとしか習わなかった(と思う。ていうかその程度の記憶しかない)。私にとってそれだけのシベリア出兵だったけど、もちろん実際のリアルな現実のシベリア出兵はその程度で終わる訳がなく、ひきこもごもの事象が重層的にあった。この本では数人の人物を通してシベリア出兵を描く。ちょうどロシア革命の時。共産主義という理想に胸を熱くする若者も描かれてるが、彼らの末路はどれも悲しい。スパイ容疑で銃殺されたり、強制労働所に連行されたり。それでもこの本はどこか清々しく感じるのは、狭い日本を嫌って未知の世界へ乗り出す者たちの潔さがあるからだろう。
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