心身関係論: 近世における変遷と現代における省察

著者 :
  • 晃洋書房
0.00
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 4
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (179ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784771009899

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 人間の心と体の関係についての著者の論文がまとめられた哲学書です。元が論文であるということもあってか,専門用語が補足説明なく使われている箇所がいくつかあります。専門的知識の無い方は辞書やPCを片手に読むことをお勧めします。序説では,心身関係論における問いが解決されない理由が論じられ,解決のための2つの取り組み方が提示されています。第1部では,デカルトの心身二元論から現在の心身関係論への変遷について論じられています。第2部では,機械論と生命論,コンピュータや人工知能の例に触れながら,現代における心身問題について論じられています。第3部では,「体認」「第一身体と第二身体」などの用語に触れながら,二元論を脱却する身体論について論じられています。著者曰く「どこから読み始めてもよい形」になっているそうです。内容は,(一般的な哲学書と比較してどうかは分かりませんが)難解だと思います。我々が普段意識する(もしくは身近すぎて意識さえしないかもしれない)心や身体についての哲学的思考に触れることができる本ですので,興味のある方は手に取ってみてください。
    (2013 ラーニング・アドバイザー/心理 KANAI)

    ▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら
    http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=798586&lang=ja&charset=utf8

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

哲学者。1936年山形県生まれ。1968年京都大学大学院文学研究科博士課程修了(文学博士)。ライプニッツ・アルフィーフ客員教授、神戸学院大学教授、静岡大学教授、立命館大学教授、統合学術国際研究所所長を経て、現在、現代文明研究所所長および静岡哲学会会長。著書に『「モナドロジー」を読む――ライプニッツの個と宇宙(Sekaishiso seminar)』(世界思想社)、『我心深き底あり――西田幾多郎のライフヒストリー(ライフヒストリー研究叢書)』(共編著)、『「哲学」のゆくえ――近代認識論から現代存在論へ』、『ライプニッツ「モナドロジー」』、『近代主観主義の超克――文明の新しいかたち(シリーズ文明のゆくえ――近代文明を問う)』(いずれも晃洋書房)、『福岡伸一、西田哲学を読む――生命をめぐる思索の旅 動的平衡と絶対矛盾的自己同一』(共著、明石書店)など。

「2018年 『西田幾多郎の実在論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

池田善昭の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×