プリーモ・レーヴィへの旅 新版: アウシュヴィッツは終わるのか?

著者 :
  • 晃洋書房
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784771025523

作品紹介・あらすじ

アウシュヴィッツを生き延びたユダヤ人と、在日朝鮮人。帰還後の孤独と闇。

感想・レビュー・書評

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  •  加藤典洋の「敗戦後論」の批判者としての徐京植という名前は知っていました。彼が70年代に韓国の軍事政権によって逮捕され、兄の徐勝は死刑判決まで言い渡された、いわゆる徐兄弟の末の弟であることは知りませんでした。
     市民図書館で、名前を見つけて読み始めたのですが、プリモ・レーヴィとアウシュビッツを「在日朝鮮人」という視点で、真摯に追い求める旅の記録は、レーヴィの作品案内としても丁寧で優れた論考だと思いましたが、東アジアの、ひいては日本の戦後史、近現代史を、「今」だからこそ問い直す契機を与ええてくれた好著でした。
     ブログに感想を書きました。お読みいただければ嬉しいです。
      https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202005310000/

  • プリーモ・レーヴィの最期が自死であったのかどうかは判明していない。遺書もなかった。自死と断定しているのは多分本書だけではないか? それを確認するために読んだのだが、たったこれしか書かれていなかった。私は直ちにパタンと本を閉じた。
    https://sessendo.blogspot.com/2019/08/blog-post_86.html

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著者プロフィール

徐 京植(ソ・キョンシク)1951年京都市に生まれる。早稲田大学第一文学部(フランス文学専攻)卒業。現在、東京経済大学全学共通教育センター教員。担当講座は「人権論」「芸術学」。著書に『私の西洋美術巡礼』(みすず書房、1991)『子どもの涙――ある在日朝鮮人の読書遍歴』(柏書房、1995/高文研、2019)『新しい普遍性へ――徐京植対話集』(影書房、1999)『プリーモ・レーヴィへの旅』(朝日新聞社、1999)『新版プリーモ・レーヴィへの旅』(晃洋書房、2014)『過ぎ去らない人々――難民の世紀の墓碑銘』(影書房、2001)『青春の死神――記憶の中の20世紀絵画』(毎日新聞社、2001)『半難民の位置から――戦後責任論争と在日朝鮮人』(影書房、2002)『秤にかけてはならない――日朝問題を考える座標軸』(影書房、2003)『ディアスポラ紀行――追放された者のまなざし』(岩波書店、2005)『夜の時代に語るべきこと――ソウル発「深夜通信」』(毎日新聞社、2007)『汝の目を信じよ!――統一ドイツ美術紀行』(みすず書房、2010)『植民地主義の暴力――「ことばの檻」から』(高文研、2010)『在日朝鮮人ってどんなひと?』(平凡社、2012)『フクシマを歩いて――ディアスポラの眼から』(毎日新聞社、2012)『私の西洋音楽巡礼』(みすず書房、2012)『詩の力―「東アジア」近代史の中で』(高文研、2014)『抵抗する知性のための19講―私を支えた古典』(晃洋書房、2016)『メドゥーサの首――私のイタリア人文紀行』(論創社、2020)ほか。高橋哲哉との共著『断絶の世紀 証言の時代――戦争の記憶をめぐる対話』(岩波書店、2000)『責任について―日本を問う20年の対話』(高文研、2018)や多和田葉子との共著『ソウル―ベルリン玉突き書簡――境界線上の対話』(岩波書店、2008)など。韓国でも多数著作が刊行されている。

「2021年 『ウーズ河畔まで 私のイギリス人文紀行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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