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- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784771031135
作品紹介・あらすじ
“communication”は哲学の世界において、「交通」とも訳される。「交通」といえば、移動が連想されるが、それを逆手にとり、交通様態によって生じる〈あいだ〉のありようをもとに、身近なところから根源的なところまで、さまざまな〈あいだ〉の捉え方を考える。
哲学者と女子大生が〈あいだ〉について語り合う、テンポ良く読める一冊。
感想・レビュー・書評
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「自分の哲学的立場を、あいだ哲学と呼び、その方法論を交通論と呼んで、もう25年以上になる」という著者。ここでいう交通とはトラフィックではなく、コミュニケーションであり、かつ、単交通、双交通、反交通に加えて異交通まであるという。なんのことやらと、著者が挙げる建築、衣服、言葉、歴史、食など様々なテーマに合わせてこの論の展開を見ると、不思議なほど符号する。中でも、生と死のところは目を開かされた思い。生から死へは単純な単交通と思いきや、然に非ず。食物は死後生命体であり、それを摂取して生きることは異交通と表現でき、また、戦争において敗戦国のおかげで自分たちの国が成り立っていると考えると、それも異交通と言えるのではないかと。今までに触れたことのない思考に軽く衝撃。
ちなみに本書、初版の発行部数が少なかったのか、どこかの大学でテキストにでもなったのか、大型書店でもなかなか見つけられず、某地方都市の書店でようやく購入した。(取り寄せればいいだけの話なのだけれど、本は書店で現物を買いたいというこだわりはどうしても妥協できず。。)詳細をみるコメント0件をすべて表示
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