タルム-ド四講話 (ポリロゴス叢書)

  • 国文社
3.20
  • (0)
  • (1)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 22
感想 : 3
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784772000987

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 内田樹さんの訳だったから、なんとかわかった気になれたのだと思う。内田先生の文章は好きで、とても学ぶところが多いので結構読んだから、その語り口に慣れてもいて、しかも、内田先生はレヴィナスさんの弟子だから、内田先生の書かれるものにはレヴィナスさんの思想が浸透しているだろうから、あぁ〜なんとなく、こんなことなのか?みたいに読み進むことができたのだが、他の人の訳ではそうは問屋が下ろさなかっただろう。
    読み終えて、ふと心に浮かぶのは、養老先生のユダヤ人は都市の人々だという説。確かにレヴィナスさんみたいだったら、本当にあっけなく殺されちゃいそうだと思う。俺はやっぱり野蛮人を目指したいな…とは言え、道徳の必要や世界に対する冷徹な洞察やら感じ入るところは多々あった。
    特に、他者を理解しようとすることは、己の権力性の発露だという内田先生の解説は、目から鱗だった。みだりに他者を理解しようとするのも、なんなんだな…とつくづく考えさせられた。今の俺にとっては、とてもつもなく良い本だった。

著者プロフィール

1906-95年。フランスのユダヤ系哲学者。フッサール、ハイデガーの現象学に影響を受け、独自の哲学を展開した。東方イスラエル師範学校長、パリ第八大学、パリ第四大学教授などを歴任。主な著書として,本書(1961年)のほか、『存在の彼方に』(1974年。講談社学術文庫)など。

「2020年 『全体性と無限』 で使われていた紹介文から引用しています。」

エマニュエル・レヴィナスの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×