- Amazon.co.jp ・本 (47ページ)
- / ISBN・EAN: 9784772102186
感想・レビュー・書評
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今夏出たこの一冊を、どうしても読みたくて待ち続け、ようやく借りられた。ああ、長かった。。
一枚の絵にひとつのお話がぎゅっと詰まったこの本。
その「一枚絵」を描いているのは「こねこのぴっち」の作者さんであるハンス・フィッシャー。
あとがきを読むまで知らなかったが、祖国スイスでは壁画なども多数手がけた方らしい。
どの「一枚絵」も明るく、軽やかな線と愛嬌のある描写で、隅々まで描かれているから相当細かいのに、目が疲れることもない。
むしろ、細部に描かれているものたちを見つけ出す楽しさがいっぱい。
グリムのお話(全9話)なので、どれも知っているものだらけで、絵のあとに本格的な文章が続くがどんどん読めてしまう。
子どもがまだ小さかったら、絵だけを見せて、長めの文章は大人が読んであげても良いだろう。
少し大きな子だったら、文章を先に読んでから絵を眺めて楽しむかもしれない。
年齢によって様々な読み方が出来そうだ。
装丁がしっかりしているので、プレゼントにも良いかもしれない。
ちなみに、この表紙は「ヘンゼルとグレーテル」である。
あの有名な「お菓子の家」を中心に描いて、ふたりのきょうだいとちょっと不気味なおばあさんがいたりして、眺めているうちに「ああ!これは・・!」と分かる仕組み。
「一枚絵」というのは元々ヨーロッパに古くから伝わる技法で、字の読み書きができない人たちにキリスト教の教えや知識、世界のふしぎなどを伝えるものとして親しまれていたものらしい。
日本の絵巻物ともやや似るが、こちらは新聞紙片面よりやや小さいサイズだったという。
色々な作家さんがグリムの作品の一枚絵を手がけたらしいが、フィッシャーで良かった!と思う一冊。
一枚の中に何がどんな風に描かれているか探す楽しみあり。
そしてグリムのお話を忘れかけている人は、「あのお話ってこんなだったの?」と再発見の楽しみもあり。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
教文館「こねこのぴっち」展をみにいって入手。
グリム童話から「ヘンゼルとグレーテル」「うさぎとはりねずみ」「赤ずきん」「「おぜんよ、したく」と金出しろばと「こん棒、出ろ」」「長靴をはいた雄ねこ」「おおかみと七ひきの子やぎ」「しあわせハンス」「ならずもの」「七羽のからす」の9篇のお話にそれぞれ一枚絵をつけたもの。人物はちょっととぼけた雰囲気でかわいく、動物たちは特徴がよくとらえられた躍動感があるたのしい挿絵。 -
フィッシャー,ハンス[フィッシャー,ハンス] [Fischer,Hans]
1909‐1958。スイスが誇る、国民的な画家。ベルンのギムナジウムを卒業後、ジュネーブの美術学校で装飾画を、チューリッヒの芸術学校で版画を学んだ。1947年から1957年にかけては、壁画の制作にも精力的に取り組み、チューリッヒやベルンの小学校、官庁、空港などに、数々の素晴らしい作品を残している -
絵本の一枚絵というジャンル.絵が素晴らしい.
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絵がよく描かれているわ‼️