ミッキーマウスのストライキ!--アメリカアニメ労働運動100年史

  • 合同出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (639ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784772611145

作品紹介・あらすじ

日本ではほとんど語られることのない米国のアニメ界の労働組合運動。
アニメーターたちの姿を20世紀初頭からさかのぼって追っていく。
写真・イラスト・当時の新聞記事など豊富な図版とともに紹介。
ディズニーやドリームワークスで世界的ヒット作に携わってきたアニメーターによる、米国・アニメーション界の裏側の歴史を伝える貴重な一冊。

感想・レビュー・書評

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  • アメリカのアニメ業界の労働環境と労働運動について。特にアメリカのアニメにもアメリカの労働運動にも明るくない自分としては付録の日本のアニメ業界の労働運動史に光っれて読み進めたし、読み応えもあった。

    日本のアニメスタジオで描いているアニメターはスタジオの社員ではない。1枚いくらで報酬が支払われるフリーの業務であり、スタジオはあくまで机を貸しているという建前である。
    当然、残業代も出ないし、厚生年金など保険も自腹。労働基準法も適用されない。日本のアニメ業界はブラッキ企業どころではなくブラック業界である。

    <blockquote>大雑把にまとめてしまえば日本のアニメ界はTVアニメ時代を迎えて、従来の社員雇用のやり方から部分出来高制へ、やがて下請け、完全出来高制にほぼ10年がかりで移行し、一方で社員雇用性も縮小を余儀なくされながらもお残存し、こうして経営側と、「社員」みずらを規定する人間との間に蓄積された歪が、制作費の頭打ちという圧力鍋のもと(アメリカ輸出でドルを稼ぐ目論見なぞとうに破綻していた)、労働衝突として1970年代前半位破裂した、という解釈を取りたい。(訳者解説 P.588)</blockquote>

  • 「活動屋気質と漫画描き気質」(佐藤忠男)が気になる。。。

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著者プロフィール

High School of Art & Designではじめてアニメーションを学び、the School of Visual Arts、the Art Students Leagueでは、ハーヴィー・カーツマンやハワード・ベッカーマン、ロバート・ビバリー・ヘイルらの講義を受ける。1975年からアニメーターとして活動をはじめ、リチャード・ウィリアムズのアシスタントとして『Raggedy Ann & Andy』の制作などに携わる。その後は、ディズニー社で『リトル・マーメイド』(1989年)、『美女と野獣』(1991年)、『アラジン』(1992年)『ライオンキング』(1994年)、ドリームワークス社で、『PAULIE』(1998年)『アンツ』(1999年)『シュレック』(2001年)など、世界的ヒット作のアニメーターとして活躍。1992年からアメリカアニメ労働者ユニオン(MPSC、現アニメーション・ギルド=TAG)の委員長として、アニメーターの労働環境改善に尽力。2001年からTAGの終生名誉会長。

「2014年 『ミッキーマウスのストライキ!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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