- Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
- / ISBN・EAN: 9784772612517
作品紹介・あらすじ
朝刊をめくると、通勤電車の中吊りを見上げると目に飛び込んでくる(活字がデカいから)、思わず「…アナタいったいどうしたんです?」と見出しを考えた人に問いかけたくなるほど「嫌中・嫌韓・愛国」っぷりが暴走している雑誌広告の数々には朝から本当にゲンナリです。
こんなのをスルーしてたら安倍内閣ができちゃった
さまざまなメディアで流され、私たちの生活のなかで「慣らされてきた」、「愛国」&「嫌中・嫌韓」イデオロギー。
1993年の「朝鮮半島危機」を出発点とし、これまで20
年以上にわたって繰り出されてきた憎悪と妄言の数々を、新聞広告を通じて浮き彫りにします。
感想・レビュー・書評
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1994年以来の右翼系雑誌の新聞広告を収録して、批評している。
進歩はないが、それほどひどいブレもないみたい。
一日千秋じゃなくって、千年一日
よく集めたと評価するべき。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
361.65A/N93z//N 法経書庫
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能川元一、早川タダノリ
【版元】
サイズ:148mm×210mm
発行日:2015.9.10
ISBN:978-4-7726-1251-7
ページ数:208ページ
商品コード: 978-4-7726-1251-7
Cコード:C0036
http://www.godo-shuppan.co.jp/products/detail.php?product_id=481
【簡易目次】
第一章 テポドン恐怖から日本核武装論へ
第二章 脳内「大東亜戦争」はいまだ終わらず
第三章 歴史教科書問題の狂騒
第四章 戦争責任ロンダリング
第五章 「反日教育」のまぼろし
第六章 怨霊と生霊が集う「靖国神社」
第七章 「ジェンダーフリー」の虚像と「親学」の虚妄
第八章 ああ「愛国心」
第九章 「反日包囲網」妄想
第十章 憎悪の「中国」像
第十一章 韓国ヘイトの歴史的変遷
第十二章 「歴史戦争」の怒号
第十三章 仮想サヨクとたたかう「理論武装」指南 -
最近はたまに「週刊文春」か「文藝春秋」を買う程度。でも、新聞に
掲載されている雑誌広告は必ず目を通す。
女性週刊誌の芸能ゴシップや実話週刊誌のヤクザネタの見出しを
読んで、妄想を膨らませるのは楽しい。
そして、最大の楽しみは本書が取り上げている右派論壇誌の広告
である。「広告は煽ってナンボ」。広告業界の片隅に身を置いたこと
があるので、それは十分に分かっている。
それにして、煽り過ぎなのである。日本はとことん大変なようだ。包囲
されたり、北朝鮮の核兵器に狙われたり、中国・韓国からのみならず、
アメリカからも歴史認識を責められたり。
外国からのバッシングだけじゃない。国内には朝日新聞や日教組と
いう敵が存在し、歴史を捻じ曲げて自虐史観を広めているのだ。
だから、そんな「敵」は徹底的に叩かなくてはいけない。つけ上がらせ
たら、取り返しのつかいないことになるのだっ!
本書は1994年から2014年にかけて、全国紙に掲載された『諸君』
『正論』『SAPIO』の右派論壇誌3誌の広告を分析している。
3誌それぞれ、月に1回の割合で広告に目を通すのはいいのだけれ
ど、本書のようにまとめて掲載されるとお腹いっぱいになるのである。
常に何かと戦ってるんだな、右派は。それは戦時のプロパガンダと
大差ないのだよね。それに簡単に焚きつけられちゃう人たちもいる。
疲れないのかな。敵と味方しかいない世界って。きっと曖昧という
は存在しないんだろうな。
同じ広告が別ページに登場するのは各章のテーマが違うか仕方
ないのかな。そこがちょっと残念。ただし、広告を分析する本文は
皮肉も効いていて時折にんまりとしてしまった。
存在しない危機を煽るのは日本国首相の常とう手段だけど、右派
論壇誌も似たようなものだな。
著者も書いている「被害者意識をこじらせた人」って表現がツボ
だったわ。