複雑で単純な世界: 不確実なできごとを複雑系で予測する

  • インターシフト
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  • Amazon.co.jp ・本 (329ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784772695268

作品紹介・あらすじ

不確実なできごとを予測し、防御・最適化する驚くべき成果!市場、情報ネットワーク、渋滞・物流、テロ・戦争、恋愛、癌・感染症、自然現象etcを複雑系で読み解く。菌類から都市、音楽から宇宙まで。注目の国際的リーダーによる、やさしくわかりやすい最先端の予測科学。

感想・レビュー・書評

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  • 複雑系、めちゃおもしろい!!最高!!!!

    問題や課題がある時、あるいは目的や目標がある時、情報がたくさんある中で戦術や戦略はたくさん出てくる。そして、答えも道筋も一つではなく、たくさんの複雑なことが絡み合って事象が起こっている連続だ。

    こんな世の中では、複雑性を理解して、自分の好きなように自由に生きていくのが今の時代あっているんだろうな、という感じがする。

  • 自己組織化ということばを中央制御なしで秩序と無秩序に揺れ動きながら安定するという複雑系の観点で捉えなおせたのでよかった。制御するのに還元主義的に全て詳細を理解するのではなくコリドーを察知して方向を差しむけるというのも 導く ということばとリンクできてはらおち。しかして、その場合の 限られた資源 と 競争 は何になるんだろう?

  • 社会
    サイエンス

  • HONZで見つけた。面白そうだ。「複雑系」を理解すれあ、世の中の複雑な現象を科学的に理解できる、にちがいない。

  • 【要約】


    【ノート】
    ・池谷twitterで

  • 図書館

  • 複雑系についての本。

    さまざまな分野が抱える問題を「複雑性」の視点で眺めてみると、違った解決法が出てくるかもしれない、という点が面白かった。

    エージェントとゲームによって創発が起こる、というのならば、おそらくアイデア発想にも同様の手法を導入することができるだろう。

    この辺はもうちょっと踏み込んで考えてもよいテーマだと思う。

  • これまで学んできた経済学や物理学は所詮「閉じた系」のみで成り立つ理論であって、現実をより正確に理解し記述するためには複雑性への理解が必要になる、という点や、単純なモデル(紙飛行機レベルでも引力と揚力の関係を用いた飛行の本質を捉えている)でも複雑系の一般のモデルとなり得という点は勉強になった。
    身の回りのもの(人間の血管ネットワークから植物(養分の取り回し)、渋滞、金融市場まで)が複雑性で説明でき、フラクタルなものが多いという偶然性には神秘を感じる。
    複雑性から離れた話題ではあるが、二つの状態がともに存在できる「重ね合い」を説明した量子力学の応用(量子コンピュータ等)も興味深かった。
    今後、「科学の根底を成す科学」としての複雑性研究の発展に期待したい。もし自分が大学時代に戻れるなら、この分野の研究にも取り組んでみたいと思った。

  • 前半で複雑系の概要を説明し、後半で金融や人間関係、国際関係など現実世界に当てはめた研究事例を紹介する構成。
    前半は以前読んだメラニー・ミッチェルの「複雑系の世界」よりは紙面の関係で多くを語れていないが、それでもそれとは違った角度からの解説もあって楽しめた。
    後半部分では実際にどのような場面における複雑性が研究されているのかいくつか実例を確認できたが、やはり一般向けの本ということで詳細な部分にはほとんど踏み込まれなかった。
    といっても特に最後の量子ゲームのあたりはぶっ飛んだ話にしか聞こえない有様で、あまり踏み込まれても理解できなかったと思われるが。。
    ただ、わからないなりに前書と本書を通して少なくとも自分の興味がコンピュータによる複雑性のシミュレーティングに向かっていることは確認できた。
    また、複雑系の機能が個々の機能の集合によるもの(還元主義)ではなく郡集合としての振る舞いによるものだというくだりで、個々のコンピュータウイルスに対応する従来のアンチウイルスではなくウイルスと疑われる振る舞いを検知するサンドボックスにも複雑系が利用されているのではと気が付き、その業界に身をおく者として急に身近なものに感じた。
    次は情報の集合体を扱うビッグデータ関係の本に進み、この業界と複雑系との関係をもう少し明確にしたい。

  • 「複雑系」という言葉が出始めたときに興味はあったが、どういうものなのかよくわからなかった。で、この本はその複雑系とはどういうもので、実際に世の中にどのように生かされているかが書かれている。非常に興味深く面白い内容だった。金融市場、交通渋滞、群集心理、病気や恋愛まで世の中のあらゆることが複雑系の世界からだと見えてくるものがある。良書です。

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