動物たちのナビゲーションの謎を解く: なぜ迷わずに道を見つけられるのか

  • インターシフト (合同出版)
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784772695756

作品紹介・あらすじ

● 地球を渡る驚異の旅ーー
 動物たちはナビゲーションの天才だ!●

ときに数千キロ、数万キロも旅する動物たちーー
なぜ身ひとつで広大な地球を渡っていけるのか?

動物ナビゲーションの世界的な科学者たちが、その謎を探究。
感嘆するほど凄いしくみが明かされる!

・ナビの頼りは、視覚? 匂い? 磁気?・・・それとも?
・生まれた場所を伝える遺伝子とは?
・動物のメンタルマップを解き明かす
・体内時計とナビゲーションの深い関わり
・鳥の磁気センサーの正体とは?
・脳のなかで何が起こっているのか
・ナビゲーションは思考と創造力の鍵!

鳥の渡りの最長記録はなんと9万キロ(地球2周分)・・など、仰天エピソードも満載!

★自然の驚異に魅了された人なら必読の書だ
ーー『パブリッシャーズ・ウィークリー』
★目を見張るような素晴らしい本!
ーーフランス・ドゥ・ヴァール『ニューヨークタイムズ』
★年間ベストブックW受賞!!

::著者:: デイビッド・バリー
英国王立ナビゲーション研究所フェロー。オックスフォード大学で実験心理学と哲学、動物行動の科学的研究を学ぶ。

::目次::
はじめに・・進むべき道を見つけるために
●PART 1 <地図なしのナビゲーション>
第1章・・生物がナビゲーションを始めたとき
第2章・・ファーブルの庭の昆虫たち
第3章・・厳しい環境を生き抜く力
第4章・・砂漠の戦争とアリ 
第5章・・動物の見方を変えたすごい発見
第6章・・デッドレコニングと螺旋運動
第7章・・昆虫界の競走馬
第8章・・太平洋の島々をめぐる航海術
第9章・・鳥が真北を見つけられるわけ
第10章・・天の川とフンコロガシ
第11章・・匂いを道しるべにする動物
第12章・・鳥は匂いを頼りに巣に戻れるか
第13章・・音によるナビゲーションの謎
第14章・・磁気感覚の正体を探る
第15章・・大集団で数千キロも旅するチョウ
第16章・・なぜ針路をうまく修正できるのか
第17章・・スノーウィー山地の「闇の王」
●PART 2 <「地図・コンパス」ナビゲーション>
第18章・・動物はどんなマップを使っているか
第19章・・時差ボケのヨシキリが教えてくれたこと
第20章・・ウミガメの驚きの回帰能力
第21章・・コスタリカでの冒険
第22章・・生まれた場所の磁気を伝える遺伝子
第23章・・磁気の謎はどこまで解けたのか
第24章・・ナビゲーションの脳科学
第25章・・思考や創造力を支える
●PART 3 <なぜナビゲーションが重要なのか>
第26章・・地球の言語
第27章・・私たちはどこへ向かうのか

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった!鳥類のナビゲーションシステムの論文などはよく読んでいるが、人間を含む他の生きものにはそこまで気にしていなかったので、とても読み応えがあった。総論的にとてもわかりやすく、とてもリラックスして気楽に読めるのがとても良いと思う。Royal Institute of Navigation(ナビ学会)の動画で、本書についてとてもわかりやすくざっくりまとめて本人が話してくれているので(20分弱)、読了後でも読む前でも観ると分かり味が深くなるかと思う。おすすめ。
    バクテリアから鯨まで、生き物のナビゲーションシステムについて、視覚、嗅覚、磁気。ミツバチ、アリ, フンコロガシ, モナーク、鳥類、爬虫類、哺乳類、クジラ。研究の手法や、研究中のエピソードなども面白い。磁気コンパスの自差、Micronesianのスターコンパス dead reckoning、ジメチルスルフィド(DMS),ムクドリ、ヨシキリ,ミヤマシトド、ノロジカ、ウミガメ、ザトウクジラ、ゾウアザラシ、ウナギ、ラボ実験。
    もちろん、既知の話も多いが、図なども効果的で分かりやすい。ミツバチやサバクアリなんかはよく知られているが、ガが面白い。まず、ガンマキンウワバとかボゴングガとか見ても、実物がわからないので、実験手法とかもピンとこず、ちまちまとネトや図鑑で調べるのも楽しかった。ミクロネシアンのコンパスシステムももうすこし詳しいものを読んでみたい。
    https://www.davidbarrieauthor.org/

    INCREDIBLE JOURNEYS
    Exploring the Wonders of Animal Navigation
    by David Barrie 2019

  • 神秘?いや、これは奇跡だ!『動物たちのナビゲーションの謎を解く:なぜ迷わずに道を見つけられるのか』 - HONZ(2022年4月27日)
    https://honz.jp/articles/-/51355

    「動物たちのナビゲーションの謎を解く」デイビッド・バリー著 熊谷玲美訳|日刊ゲンダイDIGITAL(2022/06/11)
    https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/306532

    動物たちのナビゲーションの謎を解く
    http://www.intershift.jp/w_navi.html

  • 大西洋の真ん中にある小さな島に、動物たちはどうやって辿り着いているのか、といった問いに対する現時点での答え。自分はその「システム」よりもどちらかというと、動物たちは方向や自分の位置をどのような感覚でkんじているのか、認知しているものがどのように意識に表象されるのかというのはとても興味をおぼえた。

  • 動物たちのナビゲーションの謎を解く 
    デイビッドパリー インターシフト

    GPSやスマホの便利さに依存すると
    日々の行動や人生の選択を左右する
    超五感の総合的な能力を捨ててしまう
    自然界ではいらなくなった能力を
    仕舞い込まずに身一つで旅を続け
    すみやかに再分配するらしい
    「過ぎたるは及ばざるが如し」
    と言うことか!

  • 冒頭の書き出しで引きずり込まれる。アニー・ディラードを思わせる名文だ。
    https://sessendo.hatenablog.jp/entry/2023/09/20/202210

  • とても興味深かった。鳥たちがなぜ信じられないほどの距離を迷わず移動するのか、過去の人類たちはコンパスなしにどう船旅をしたのか?など。

  • ふむ

  • いろんな動物たちのナビゲーション能力が紹介されていますが、どれも驚愕で、ページを捲るたびに「ひえぇ!!」と驚きの連続です。特にイセエビには衝撃を受け、こんな生物が!海の中に!と、リスペクトの気持ちでいっぱいです。動物たちはおうちに帰れるというのに、私達人間は携帯を片手に道に迷うのだ…

  • はじめに・・進むべき道を見つけるために
    ●PART 1 <地図なしのナビゲーション>
    第1章・・生物がナビゲーションを始めたとき
    第2章・・ファーブルの庭の昆虫たち
    第3章・・厳しい環境を生き抜く力
    第4章・・砂漠の戦争とアリ 
    第5章・・動物の見方を変えたすごい発見
    第6章・・デッドレコニングと螺旋運動
    第7章・・昆虫界の競走馬
    第8章・・太平洋の島々をめぐる航海術
    第9章・・鳥が真北を見つけられるわけ
    第10章・・天の川とフンコロガシ
    第11章・・匂いを道しるべにする動物
    第12章・・鳥は匂いを頼りに巣に戻れるか
    第13章・・音によるナビゲーションの謎
    第14章・・磁気感覚の正体を探る
    第15章・・大集団で数千キロも旅するチョウ
    第16章・・なぜ針路をうまく修正できるのか
    第17章・・スノーウィー山地の「闇の王」
    ●PART 2 <「地図・コンパス」ナビゲーション>
    第18章・・動物はどんなマップを使っているか
    第19章・・時差ボケのヨシキリが教えてくれたこと
    第20章・・ウミガメの驚きの回帰能力
    第21章・・コスタリカでの冒険
    第22章・・生まれた場所の磁気を伝える遺伝子
    第23章・・磁気の謎はどこまで解けたのか
    第24章・・ナビゲーションの脳科学
    第25章・・思考や創造力を支える
    ●PART 3 <なぜナビゲーションが重要なのか>
    第26章・・地球の言語
    第27章・・私たちはどこへ向かうのか

  • ・生き物と、そのナビゲーションシステムを研究してきた人々への愛溢れる本。
    ・虫も鳥も視覚を頼りにしているのが意外だった。
    ・昆虫の、少ないパーツを最大限活用して目的を果たす仕組みはロボットなどの参考になる。
    ・昆虫、魚、鳥、哺乳類など動物のナビゲーションが何に頼っているのか。視覚、嗅覚、聴覚、磁気、天体、太陽の偏光パターン、風や気流、など。隙のない実験を考え実施し観測することの大切さも分かる。
    ・鳥の渡りのシステムは未解明な部分が多い。

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著者プロフィール

英国王立ナビゲーション研究所フェロー。オックスフォード大学で実験心理学と哲学、動物行動の科学的研究を学ぶ。前著は六分儀をテーマにした『Sextant: A Voyage Guided by the Stars and the Men Who Mapped the World’s Oceans』。

「2022年 『動物たちのナビゲーションの謎を解く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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