ジャガイモの花と実 (オリジナル入門シリーズ) (オリジナル入門シリーズ 5)
- 仮説社 (2009年8月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (94ページ)
- / ISBN・EAN: 9784773502145
作品紹介・あらすじ
ジャガイモの花を見たことがありますか? 「イモをたくさんとるには,花をつぼみのうちにつみとってしまったほうがよい」と言う人もいます。だとすれば,ジャガイモの花は何のために咲くのでしょう? ふとした疑問から,自然の仕組みの面白さと,それを上手に利用してきた人間の知恵──科学のすばらしさまでを描く科学読み物。中学生から大人まで。
感想・レビュー・書評
-
今年のニュースで、学校農園のジャガイモを食べて中毒をおこしたというのがあったけれど、育てて食べるということがそんなに生活とかけ離れたことになっている事実に驚愕しました。本から学ぶことと、現場で学ぶことのバランス感覚を磨いて欲しい。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「ジャガイモは、種をまくのではなく種イモを切って植えます。では、花は何のために先、種はどうなるのでしょうか。疑問を解き明かしながら、自然の仕組みのおもしろさ、それをりようしてきた人間の知恵のすばらしさを語ります。品種改良に挑んだバーバンクの苦労話ヤジャガイモの歴史も興味部会。中学生にぜひどうぞ。科学読み物の傑作です。」(『読んでみない?科学の本 しらべてみようこんなこと』子どもと科学をつなぐ会 編 連合出版 2000 の本での紹介より抜粋)
「私たちが食べるジャガイモは、実ではありません。ジャガイモは、花が咲いてもほとんど実がならないのです。それはなぜなのでしょうか。」 -
分かり易く書かれていて読んでいて楽しいよ❣️
-
ジャガイモには花が咲いて小さいトマトのような実がなることがあります。
実の中には種ができます。
種芋から植えたジャガイモは種芋と同じ性質ですが、
種を蒔いて育てたものには、特性に差異があり、
その中で、病気に強いもの、大きい芋になるもの、などなど
栽培する人間にとって都合のよい芋を種芋として残し、
翌年に植えて育てて増やします。
大きなイモを付ける性質になると、地上部分がおろそかになって、
花を咲かせても花粉が少なかったり、ほとんど実をつけなかったりします。
元々、アンデスの高山植物で毒性のあるジャガイモは、
インカの人々が長い年月をかけて品種改良してきたものです。
現地では何千種類もあるそうです。
日本でも、愛媛県の祖谷ではゴウシュイモとして大事にされています。
寒冷地でも育つので、ドイツやロシアで栽培されています。
シベリアに抑留された叔父が、ジャガイモを植えさせられたと言ってました。ロシアは、品種改良のためにアンデスへ原種の調査採集に行ったようです。 -
じゃがいもなんて全く興味ないなと思いつつ読んだら、意外と面白かった。
-
この著者の本は科学を知らない子どもたちの好奇心を刺激する。それはこの著者自身が科学に心から感動し、好奇心をもって語るからだろう。
この本は「ジャガイモ」という作物を通して植物の遺伝や品種改良の仕組み、不思議に思い興味を持つことの大切さ、夢をかなえる方法などについて私たちに教え、考えさせてくれる。
ただ、この本、すごく地味で子どもたちが自分からどんどん手に取るという本ではない。それがとてもざんねんだ。この一冊を何冊かの読みやすい絵本にすれはもっと手に取られるだろうし、読んでよかったとたくさんの人に感じさせるものになるだろう。 -
ジャガイモを育てるときに花がさいたら早く摘み取ったほうが実に栄養がいくのでよいといわれている。
著者はその花は無駄なものではないはずと思い、大切に育てて交配し新しい性質をもったジャガイモを作っていく。
児童書なのでとてもわかりやすく品種改良について説明されている。
いままでなんとなくわかったつもりになっていた花粉による交配や、接ぎ木をするとどのような性質の実ができるかなどとてもよくわかっておもしろかった。