新版 科学的とはどういうことか

著者 :
  • 仮説社
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本棚登録 : 47
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784773502923

作品紹介・あらすじ

手軽に確かめられるような実験を通して,科学的に考え行動するとはどういうことかを体験的に実感できる,科学的思考の入門書。著者を代表するロングセラーの新版が登場!
 字を大きく,読みやすくした他,全ての漢字にルビを振るなど,小学生からでも楽しく読めるよう工夫をこらしました。
 科学好きの人はもちろん,科学嫌いの人にも必読の1冊!

感想・レビュー・書評

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  • 【星:マイナス∞】
    あくまで主観的な感想であるが、本当にひどい内容の本だと思う。

    内容はタイトルのとおり科学的とはどういうことかというものである。
    完全に読み込めた自信があるわけではないが、しっかりと事実に基づいて判断するとか、仮説を立てる重要性とかはその通りだなぁとは思ったのだが・・・。

    まず感じたのは、この本はよくいる無条件に科学が好きという科学者が科学のすばらしさを語る系の本であるということである。
    色々な実験などを例として挙げて、「へー、そうなんだ」と感じる部分もあるが、私は科学自体への興味がさほど強くないので、正直「知らなかったど、それを知って何なの?」という感想をもってしまう。

    私が特にひどいと思ったのは、いわゆる超能力のことを例に出しての「うそ、ほんとうの話」という部分である。
    なるほど、著者の書いていることは科学的観点からなのだろうが、著者はよっぽど超能力とかが嫌いなのかは知らないが、文章での表現がやや汚いものとなっており、書き物を書く立場としてまずどうなのかという疑義をぬぐい消えれない。
    また、感情をあらわにしすぎて冷静に事実を語り切れていないと思わせるというのはそもそも科学者の資質としてどうなのだろうか?

    あと、この著者はあるべき科学教育普及にまい進中とのことであるが、このような方には科学教育にかかわってほしくないなぁというのが個人的な感想である。

  • 「科学的」に考えることについての本。
    前半は卵やマッチ箱を使った身近な実験を通して、仮説を立てて実験を行い、結果を検証するプロセスを身につける。誤差についても早いうちに身につけておくべきという主張はその通りだと思う。
    後半はスプーン曲げやコックリさんといういわゆるオカルトに分類される事例から科学研究のあり方を議論する。確かに出版は40年前だが、いわゆるニセ科学の話題が騒がれている現代においても著者の警鐘は受け継がれるべきだと思う。
    ところで、「科学的に考える」ことは「科学的」だろうか。

  • 内容自体は古いけれど、科学的教育について考えさせてくれる良書です

    この方の他の本も読みたくなりました

  • 内容はそんなに変ではないのだが、事例としてスプーン曲げが出てきて、今どき?子供は知らんやろとか、全体的になんかダサい感が強いと思って読んでいた。読み終わってから、児童向けの説明だからか?とモヤモヤしてたら、わかった。初版が1977年の再販本だった。今どきの装丁に騙された。どうりでスプーン曲げだし、古い話ばっかでスマホもインターネットも出てこないわけだ。著者が亡くなられて記念本のようなものらしい。新版とはたしかに書いてあるけどさーだまされた感強し。早く気がつけ自分、って話か。著者のファン以外にはおすすめできない。

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著者プロフィール

1930年 東京の下町(現・台東区東上野)に生まれる。
1951年 学生時代に自然弁証法研究会を組織。機関誌『科学と方法』を創刊。
1958年 物理学の歴史の研究によって理学博士となる。
1959年 国立教育研究所(現・国立教育政策研究所)に勤務。
1963年 仮説実験授業を提唱。仮説実験授業研究会代表(〜2018)。
1973年 月刊『ひと』(太郎次郎社)を遠山啓らと創刊。
1983年 月刊『たのしい授業』(仮説社)を創刊。2018年まで編集代表。
1995年 国立教育研究所を定年退職(名誉所員)。私立板倉研究室を設立。サイエンスシアター運動を提唱・実施。その後「科学の碑』の建設なども。
2013〜16年度 科学史学会会長。
2018年 2月7日 逝去。
著書 科学史・教育史の専門書の他,仮説実験授業を中心とする科学教育・社会の科学,特に歴史教育,科学啓蒙書,科学読み物,絵本など,広い範囲にわたって多数。たとえば,『原子論の歴史』『模倣の時代』『増補 日本理科教育史』『仮説実験授業』『未来の科学教育』『科学的とはどういうことか』『歴史の見方考え方』『もしも原子がみえたなら(絵本)』(以上,仮説社),『日本史再発見』(朝日新聞),『ぼくらはガリレオ』(岩波書店)等々。

「2020年 『なぜ学ぶのか 科学者からの手紙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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