人間に勝つコンピュータ将棋の作り方

  • 技術評論社
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774153261

感想・レビュー・書評

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  • 2010年10月に清水女流王将に勝った「あから2010」へ至った道のりを書いてある。瀧澤氏、松原氏、小谷氏、鶴岡氏、山下氏、金子氏、保木氏、伊藤氏、竹内氏、篠田氏、古作氏、橋本氏による共著。

  • 将棋を趣味にしており、またIT業界に身を置いていることからコンピュータ将棋には非常に関心がある
    最近では電王戦でコンピュータがプロに勝ち越す事も当たり前になり、もはや名人すら超えているのかもしれない
    コンピュータ将棋の進歩は凄まじいがマシンのスペック向上だけではなく開発者の思考ルーチンの改良など努力の賜物なのだと本書を読んで改めて感じた
    エピローグにも書いてあるが一将棋ファンとして人間対コンピュータというだけではなく、コンピュータの存在が新たな定跡など将棋の奥深さの発掘に繋がることを期待したい

  • 合議制コンピュータ将棋プログラム「あから」が清水市代女流王将(当時)を破った時、私もそのギャラリーや報道陣で満杯の会場で解説の立ち見をしていた。当時のことを思い出しながら読んだ。
    この本は「あから」で合議を行った個別のプログラムの作者による、コンピュータ将棋や自身のプログラムについての文章を集めたオムニバスとなっている。
    この本のよいところは、各人が思いのままに自分のプログラム開発への思いを書き綴っている所であり、文章の端々から愛着を感じることができるところである。またαβ探索、ネガマックス法やトランスポジションテーブルといった、ゲームプログラミング上基本的なアイディアについては繰り返し登場するため、プログラムを作ろうと言う人にとっても間違いなく有益な情報となる。
    また、機械学習による評価パラメタの取得という手法がいかに核心的だったか、文章の端々から感じられたのは、私のようにコンピュータサイエンスに縁の薄いものにとって収穫であった。
    色々な読み方ができるのを承知で言うが、私がこの本を読んで感じたことは、技術というのはゴールに向かって一直線には進化していかないものだということである。

  • 将棋という頭脳ゲームを主題にしたゲームプログラミングやビッグデータの元となる統計アルゴリズムの歴史本というのが近いのかなと思います。コンピュータ将棋に関わっている開発者の方が惜しげもなく色んなノウハウを解説されています。

    将棋に昔携わってた私は、コンピュータでの膨大な棋譜の機械学習と、それを覚える人工知能アルゴリズムがあったから、あんなに急速に強くなったんだなと色々と納得できました。

    こんなに凄いプログラムがオープンソースとして公開されてるなんて、関係者の方々には頭が下がります。将棋だけでない色んな分野(人工知能やビッグデータ)に応用出来る素晴らしいノウハウだと思います。

  • 品川

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