- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784774188102
作品紹介・あらすじ
収益構造から収益計算まで成功のための理論と数字のすべてが、この1冊に。
感想・レビュー・書評
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難しいが、不動産事業を行う上での数字に関する疑問はこの本でほとんど解決できる
不動産事業においてシュミレーションや計算だけで全ての要素を網羅することはできないと思う
しかし数字で見る力はかなり重要であり、そのスキルをつけるにはとてもいい本
エクセルの使い方と会計・財務諸表の勉強をしようと思った詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
不動産保有期間中に、大幅な現金増加は期待出来ない。
目に見えない含み益(ローンの返済)が重要。
この含み益の正体は、端的にいえば土地の持ち分。キャッシュフローが出ない物件でも、考え方としては土地の持分は蓄積されていくため、将来的には土地を現金化して大きな利益を得ることができる。
そのため将来にわたって土地価格が下落しない場所を選ぶことが重要。
賃料収入(純利回)と借入金利の差額こそが、不動産を保有した際の利益の源泉。ここから税金を引いた残りが、毎年の純資産増加額。
不動産の利益は、いますぐ得られるキャッシュフロー賃料収入と、将来の売却時に現実化する含み益の2つに分かれる。
キャッシュが出なくても純資産が増えているなら投資として間違えてはいない。眼の前のキャッシュフローだけに囚われてはいけない。
不動産投資における最大の経費は税金。
海外の不動産投資は、キャッシュフローよりもキャピタル狙い。賃料も高いが、金利も高いため。
不動産市場を動かす主要プレイヤーは個人投資家ではなく、大地主やファンドなど。資本力があるから、CFをそれほど期待しなくていい。
融資中心の不動産投資は、金融政策により生じた金融システムハック。この融資条件は、日本在住の投資家だけに認められた特権である。
低金利の現代では、自己資金を多く投入してCFを多くすることのメリットはほとんどない。自己資金を多く投入することは金利の支払いを減らす効果があるだけだから。
自己資金2割で1棟よりも、1割ずつで2棟の方が、はるかに投資効率は良い。物件価格が下落しても返済を迫られることはない。株式投資でいうところの追証を求められてないということ。
ここでリスクをとっているのは投資家ではなく金融機関。
日本の金利が上がるときは、賃料収入や物件価格はそれ以上に上がると予想。2%のインフレになるなら、今とは全く異なる不動産市場になっている。
法人化した場合、年間利益800万以上になると税率が一気に重くなる。規模的には、物件3億、家賃年収2000万。800万内におさまるよう、役員報酬で調整することも可。
減価償却とは、今期に利益を出すか、売却時に利益を出すかのトレードオフ。減価償却を使った分だけ保有中の税金は安くなるが、その分建物簿価が減り、税務上の仕入れ原価は下がる。その分、売却時に利益があるとみなされるため税金が高くなる。
不動産は売却して出口をとるまでは、既に受け取ったCFさえも含み益にすぎない。
借入金が売上にならないことを考えれば、元本返済が経費にならないのは当然。
個人投資家向けの借入は、ほぼ例外なく元利均等返済。
表面利回り10%を超えるなら、長期保有していれば地価下落で負けることは考えにくい。修繕と賃貸さえ安定していれば地方高利回り物件も悪くない。
不動産は、株と異なり、安くなるまで待つというのは当てはまらない。また、価格が上がっているうちに売却すれば良いというものでもない。
現在の金利では、高利回り物件ではなく、低金利に投資醍醐味がある。
低金利で借入ができる以上、高利回りを厳選することに時間をかけるよりも、そこそこの利回りでも保有規模を拡大した方が利益に貢献する。
規模が大きい方が経営が安定し、利益率も高い。
限られたシナリオを狙い撃つなら個人保有、それ以外の多くは、法人保有が有利。 -
収支計算に関わる各要素を直感的にわかりやすく解説してくださっています。
この計算式を理解できると、意思決定が早くできそう。 -
難しい、、
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不動産投資関連の書籍の5冊目くらい。
エクセルを使いながら実際に収益シミュレーションとなるシートを作りながら本書を読み進めた。
一般的な書籍よりも時間はかかり、かなり濃密ではあったが実際に手を動かしながら最後までやり遂げられたため理解度はかなり深まったように思う。手元で完成したシミュレーション表をもとに色々と試算を行ってみたい。 -
不動産投資の数少ない名著だと思う。複雑な数式はじめ、少し一回だけ読むだけでは難解なところもあるが、個別の事例や時代に左右される話ではなく、不動産投資ないし、投資全般を見据えたときの、本質的な考え方をインプットしてくれるもの。実践的な細かいテクニックみたいなことではなく、大枠として、どのような考え方で不動産投資に取り組むべきかの土台知識を与えてくれるものだと思います。
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内容は良いと思う。概ね期待通り。
ただ、収益分析の本だけあって文中には非常に多くの表が出て来るものの、表のセンスが微妙。
行と列がそれぞれ何を示しているのか表記されていない表とか、必要十分な要素が適切な順序で並んでいない表とかがちらほら。内容の質が良いだけに、その辺が雑なのが残念。
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個人的には不動産投資と他の投資を比較できるIRRの概念ってなんだろう?と思いながら読んでました。本書の構成としてまず先にエクセルを作るために必要な概念を理解した後で、実際にどうエクセルを組んで行くか書かれていて、一回で理解するにはなかなか難しいかもしれないけれど、最終的に自分でエクセルを組んで収支計算できるまで詳しく書いてあるので、いいなと思いました。
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不動産の収益計算は重要。事業環境がシナリオ通りに動きやすいため、精度が高い。それが不動産事業の魅力と言えるだろう。
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不動産投資シミュレーションのエクセルがとても参考になった。でも、ここまでやらないとダメなのかしら