0.1ミリのタイムマシン―地球の過去と未来が化石から見えてくる (くもんジュニアサイエンス)
- くもん出版 (2008年11月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (135ページ)
- / ISBN・EAN: 9784774314365
感想・レビュー・書評
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目に見えないくらい小さな植物の化石を調べる研究者。顕微鏡で観察してスケッチ、分類、そして野外調査。小さな積み重ねの先に、大きな発見があるからおもしろい!!(『キラキラ子どもブックガイド』玉川大学出版部より)
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小学校高学年向けサイエンス
化石について、ケイソウについて、著者の研究について、北極海での掘削についてもなどが書かれています。
説明がとても丁寧でわかりやすく、イラスト・写真や図解がたくさん掲載されていて理解を助けてくれます。
須藤斎さんは、植物プランクトンであるケイソウの化石を研究している。
ケイソウの化石のなかま「お休みケイソウ」の化石を、世界で初めて分類しました。5年間で85種のお休みケイソウを分類し、その中で新種は69種もあったのです。
分類し名前をつけることによって、地層に含まれるお休みケイソウの種類から、その地層が出来た頃の地球はどのようなところだったのか、ある地層がどの時代のものなのか(地球の時間のものさし)、などがわかるようになるそうです。
毎ページに描かれているケイソウのイラストが素敵です。丁寧な描き込まれた点描画です。お休みケイソウには、いろんな形があるのに驚きます。
須藤さんは英語が苦手だそうです。でも、外国人の研究者たちに囲まれた時、とにかくおしゃべりに参加する、こわがらずに飛び込む、考える前にしゃべるなどを実践しています。
何か新しいことや、苦手なことに挑戦する時、とても参考になる考え方だと思いました。
小学生向けの知識読み物は、低中学年向けは子ども向けという感じがしますが、高学年向けは大人でも読み応えがあります。自分が詳しい知識のない分野は特に。
子どもに興味を持ってもらおうという意図もあるので、わかりやすいだけでなく、面白く、楽しく書いてあります。
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須藤斎 http://www.geocities.jp/restingspace2/
絵もめっちゃうまい!才能豊かな人だ。
「化石」と聞くと、アンモナイトとか恐竜が思い浮かぶ。この本は、もっともっと小さな、顕微鏡で見なければ見えないケイ藻という植物プランクトンの化石を研究している若き研究者の手記だ。砂粒よりも小さな化石からでも、多くのことを学べるんだ。
珪藻土のケイ藻だよね。植物プランクトンだったのか。
他の生きものを守るのは大切だ。たった一種の生きものが絶滅するだけでも、生態系は大きく変わりえる。たった一種の絶滅が、地球環境に大きな変化をもたらすかもしれない。その変化は、人類の破滅になるかもしれない。
人類の未来のためにも、他の種や地球環境を守るのは大切だ。
くもんジュニアサイエンスって、面白そうな本を他にも出してるな。
日本地質学会 http://www.geosociety.jp/
日本珪藻学会 http://diatomology.org/
日本未来科学館 http://www.miraikan.jst.go.jp/# ぐるっとパスに入場券がある。行ってみよう。
国立科学博物館 http://www.kahaku.go.jp/
地質標本館 https://www.gsj.jp/Muse/
古生物の部屋 http://www.paleo-fossil.com/
地球発見 http://www.jamstec.go.jp/chikyu/j/magazine/
珪藻の輝き http://micro.sakura.ne.jp/bod/
渦鞭毛藻の世界 https://www.kahaku.go.jp/special/past/bisyoso/ipix/mo/3/3_11.html -
26.先日化石掘りに行って、いろいろ知りたくて借りてきました。小学校高学年向きの本だったので、わかりやすく楽しく読めました。そして、なんか希望というか、30代の私が元気をもらえました。著者は3歳年上。同じような年齢で、こんなにロマンを持ってお仕事しているんだぁと、化石よりも著者のひたむきな姿勢に感銘を受けました。小さな小さなケイソウの化石から、大きな地球の過去が見えてくる・・・なんだか凄いなぁ、楽しいなぁと思いました。化石を見て、この時代の気候はどうだったとか、どんな様子だったかとか、想像するの楽しすぎ!
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知らない世界を知る楽しみ
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内容ももちろんだが、装丁が感心感心。
小難しいテーマなのに少年の心を掴むぞ。 -
子供向けの微化石本です。微化石研究者になりたいと思う子供達が増えてくれそうな一冊。