龍の腹 (くもんの児童文学)

著者 :
  • くもん出版
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本棚登録 : 20
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774316260

作品紹介・あらすじ

「焼き物の技術を学びたい」という、父の夢に引きずられ、父とともに日本から宋へと渡った少年、希龍。苦難の道程をへて、焼き物の地、龍泉にたどりついた二人の前に、まるで丘をはう龍のような、巨大な登り窯が現れた…。戦乱激しい南宋時代末期を舞台に、陶工として、焼き物作りに身を投じる少年、希龍の命の物語。

感想・レビュー・書評

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  • ★★★★☆
    元の国が宗に戦火を広げていっていたころ、博多から海を渡り、焼き物の技術を学ぶため、宋の蔵元に父に置き去りにされた少年がいた。
    土を触ることの楽しさに、仕事のきつさも忘れのめりこむが、父への愛憎半ばの気持ちに揺さぶられ続ける。

    親→子、子→親への気持ちがいくつかの形で。
    焼き物を見たいなあとも^^
    (まっきー)

  • 親の望む、子の姿。
    それは往々にして幻想にすぎない。

    子どもは幻想の世界に生きてはいない、現実の世界で、自分の世界を構築し生きている。
    ある部分では親の幻想を受け継ぎながらも、自分独自の世界を作って行く。

  • 親の希望のために離ればなれで暮らさなければならなかった。
    小さかったのにつらかっただろうな。

  • 2010.09.24 図書館
    10.4 読了
    2時間くらいで一気読み。

  • パールバックの大地を読んだ後ということもあってだが,中国という国のスケールを感じた本だった。数年前も課題図書になった『モギ ちいさな焼きもの師』が思い出された。しかし,モギとは違った世界の焼きもの師達の世界を見ることができた。今から約1000年も前,日本から中国の青磁器造りにあこがれて,8歳の息子をつれて中国龍泉に渡った親子の物語。青磁器の陶工になることは父の夢だった。息子は父に連れられていっただけ・・・しかし実際は父は陶工になるには遅すぎたのだった。陶工になるには子どもの時に弟子入りをしないといけない・・と言われた父は息子を一人で窯元に置いていくことにした。父を恨みながら陶工へと成長していく主人公の少年がとても好きになった。

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著者プロフィール

山梨県生まれ。日本児童文学者協会理事。『水底の棺』で日本児童文学者協会賞受賞、『天游』、『龍の腹』(くもん出版)。『水底の棺』『有松の庄九郎』(新日本出版社)、『茶畑のジャヤ』(鈴木出版)で全国課題図書作品に選定。19年11月に初のノンフィクション『よみがえった奇跡の紅型』(あすなろ出版)刊行。

「2021年 『バトン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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