- Amazon.co.jp ・本 (36ページ)
- / ISBN・EAN: 9784774322537
作品紹介・あらすじ
本書は、昔話研究の第一人者である小澤俊夫氏を著者に迎え、昔話の理論や法則、構造や語り口(文体)などをきちんとふまえ、昔話を正統的に伝える絵本シリーズの第4弾。母の病いを治す方法を知るため、息子は仙人を訪ねる旅に出ます。途中で、病いの癒えない娘をもった長者、3年実のならないみかんの木を育てるお百姓、何年修行しても龍になれない蛇と出会い、それぞれから答えを仙人に聞いてきてほしいと頼まれます。息子は険しくつらい旅路の果てに、ついに仙人と巡り合いますが、仙人から3つしか答えてくれないと言われてしまいます……。
金井田英津子氏の、繊細かつ緻密な鉛筆画により、昔話の世界が立ち上がってきます。感性豊かな子どもから、目の肥えた大人までもが楽しめる、新しい昔話の表現を追及した本格派の絵本です。親から子へと代々語りつがれてきた昔話には、人間の生き方、命のありよう、自然との共存といった、人類の生きる知恵や思想が凝縮されています。話の構造がシンプルで明快なため、子どもたちに読んであげる、あるいは語ってあげる最初の物語として最適な1冊です。
感想・レビュー・書評
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日本昔話のひとつである「三つのねがい」の絵本化。
小澤俊夫さんによる再話がとても馴染みやすく、一行目からすうっと心に入ってくる。
押さえた色調の金井田英津子さんの挿絵も、お話の世界をしっかり伝えている。
ネズミや鶏、ハクセキレイや鶴やカエル、さりげなく描きこまれた脇役たちも味わい深く
お話の進行にちゃんとひと役買っている。
ようやく登場した仙人が、愛嬌にあふれた風貌なのも面白い。
トントン拍子で話が運ぶようにみえるが、キーワードのどれひとつとっても簡単ではない。
親孝行、信心深さ、人の親切に報いる心、勇気と行動力、利他の心。
それらが全て総合して、この奇跡のような結末がある。
昔話の特徴で、起きたことだけをあっさりと語っているが、お話の良さを
子どもたちに伝えられるよう丁寧に読みたい。
大人にもじゅうぶん満足のいく骨太の昔話。
約15分。低学年くらいから。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大じゃがりゅうになるってふしぎ。
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他の人のことを先に考える生き方、やがては自分にかえってくるという昔話。絵もよかった。
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「仙人のおしえ」に
かないだえつこさんの絵に
ネズミとサツマイモに!?
すばらしい予感、予祝に感謝です… -
かないだ えつこ (イラスト), おざわ としお
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読み聞かせ。12分。盲目の母の目を治す方法を知るため仙人の元へ向かった息子。途中で長者、お百姓、大蛇にも頼まれるが、仙人は3つだけ聞くと言う。
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目の見えない母親のために、息子は仙人をさがす旅に出ます。
(一般担当/YUKI)夏休みに読みたいおすすめの本 -
2019 仲よし高学年
29年度 4-1
8分 -
「やまなしもぎ」と「わらしべ長者」を足したような感じでした