- Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
- / ISBN・EAN: 9784774323701
作品紹介・あらすじ
「私は日本一のしあわせ者だと思います。」
貧しい村にうまれ、波乱万丈の人生を送ってきた主人公みね。米寿を迎えた時に、笑顔でそう語った彼女の強さとは何か?
貧しい村には、昔から鬼が現れるとされ、天災や病気、飢えなどといった脅威を村人へもたらす。そんな恐ろしい鬼が、夫の勇助が住むさらに山奥の貧しい村へと嫁入りしたみねの前にもたびたび現れるようになった。
みねが苦しい時には、両親がはじめて自分のために作ってくれた「おかめ」「ひょっとこ」のお面を取り出してみる。母ちゃん・父ちゃんの顔を思い出しては、元気をもらっていた。
夫婦でどれだけ働いても暮らしは楽にならないのだが、五人の子どもとともに日々生活を送っていくのであった。
そして、勇助が五十七歳になったとき、みねの前には最も恐ろしい鬼が現れることとなる――。
困難を乗り越え、前向きに生きることができる人間のつよさを、最上一平さんの、読者によっていろいろな捉えかたや感じかたができる余韻のある文章と、細やかな絵の中に迫力を感じさせる陣崎草子さんの絵が子どもたちへ語りかける絵本です。
感想・レビュー・書評
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子が十人とはなかなか今の時代からするとすごいな
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鬼とは何だろう。
単純な妖怪の鬼ではないように思う。
貧しさ、苦しさ、悲しさそのようなものを鬼としてあらわしているのか。
昔話と思いきやそうでなく、一気に現代風になるのですごく驚きます。
でも、明治大正昭和平成と生きてきた人たちは、こんな感じに周りが移り変わってきたのかもしれません。
そして、鬼は妖怪としての姿を持たなくなりましたが、やっぱりそこかしこにいる。
それを退散させるのが、おかめひょっとこなんでしょうね。
小学生にはあまりにも観念的過ぎて難しいかもしれません。
ということで評価2です。大人向けなんじゃないかな。