バトン (くもんの児童文学)

著者 :
  • くもん出版
3.55
  • (1)
  • (11)
  • (9)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 81
感想 : 8
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774330907

作品紹介・あらすじ

「新しい持ちぬしのところで生きつづけられる。りレーのバトンといつしょや。しかもそのりレーはエンドレスかもしれん。だれもがつぎつぎに、パス・ザ・バトンてとこやな」

植物が好きな圭、イラン人のハッサン、兄と二人暮らしの朝子。三人に手渡された、おばあちゃんのひな人形にこめられた思いとは? 人、もの、自然とのつながりを考える多様性にあふれた物語。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 三人の子どもたちを軸に、命の継承について描いている。人種・戦争・家族など、広がりそうなテーマをはらんでいるが、加減がいい。読書会などで読み込んでみたい本。

  • 圭は、物怖じしない元気なイラン人のハッサンと仲が良い。絵を描くのが好きなので、サッカーに誘われることには閉口してますが。教室では本を読みほとんどしゃべらない朝子も含めて、3人はハッサンを中心に友情を深めていきます。

    〇肩ひじを張らずに自分そのままでいること、また相手のそのままを受け入れること。ゆったりした読書の時間を過ごせた。
    〇人形はヒトのカタなのだなあと。おばあちゃんがひな人形に込めた想い、柳さんの木々への想い、3人の子どもたちの人形への気持ち、ハッサンのお母さんの人形に感じた恐怖、イランでも日本でも人形がまた新しい気持ちを載せて次にバトンとなって受け継がれていくのだろうな。
    〇昔は必ずしも3月3日ではなかったのか。
    〇一刀彫りの人形。岩絵の具。
    〇タイザンボクの香り、今度かいでみよう。

  • 絵を描くことが好きで、ひとりでいることが苦ではない男の子の圭。
    イラン人のハッサン、学校で誰とも話さない白井さんと徐々に打ちとけて仲良くなる。
    クラスの中で浮きそうなのに、それぞれ独自のポジションでうまくやっている感じがする。
    登場人物みんなそれなりに問題を抱えてそうだけど、深入りせず、フラットにサラッと描かているのが、実はリアルだなと思う。

  •  絵を描くことが好きな圭と、誰とでも仲良くできるハッサンと、学校ではとても大人しい朝子。ハッサンを中心に仲良くなった3人は、圭のおばあちゃんと一緒にひなまつりをして、ひな人形をもらった。

     ひな人形をめぐって、3人のそれぞれの家族の物語。

  • 絵を描くことが好きな圭とイラン人のハッサンとおとなしい朝子の友情ものがたり❗

  • 植物を愛し、絵を描くことが好きな圭、イラン人のハッサン、本ばかり読んでいておとなしい朝子。ともすればクラスで浮いてしまいそうな3人の友情の物語。

全8件中 1 - 8件を表示

著者プロフィール

山梨県生まれ。日本児童文学者協会理事。『水底の棺』で日本児童文学者協会賞受賞、『天游』、『龍の腹』(くもん出版)。『水底の棺』『有松の庄九郎』(新日本出版社)、『茶畑のジャヤ』(鈴木出版)で全国課題図書作品に選定。19年11月に初のノンフィクション『よみがえった奇跡の紅型』(あすなろ出版)刊行。

「2021年 『バトン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

中川なをみの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
小手鞠 るい
くすのき しげの...
いとう みく
戸森 しるこ
ミヒャエル・エン...
ラッセル・ホーバ...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×