- Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
- / ISBN・EAN: 9784774330907
作品紹介・あらすじ
「新しい持ちぬしのところで生きつづけられる。りレーのバトンといつしょや。しかもそのりレーはエンドレスかもしれん。だれもがつぎつぎに、パス・ザ・バトンてとこやな」
植物が好きな圭、イラン人のハッサン、兄と二人暮らしの朝子。三人に手渡された、おばあちゃんのひな人形にこめられた思いとは? 人、もの、自然とのつながりを考える多様性にあふれた物語。
感想・レビュー・書評
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三人の子どもたちを軸に、命の継承について描いている。人種・戦争・家族など、広がりそうなテーマをはらんでいるが、加減がいい。読書会などで読み込んでみたい本。
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圭は、物怖じしない元気なイラン人のハッサンと仲が良い。絵を描くのが好きなので、サッカーに誘われることには閉口してますが。教室では本を読みほとんどしゃべらない朝子も含めて、3人はハッサンを中心に友情を深めていきます。
〇肩ひじを張らずに自分そのままでいること、また相手のそのままを受け入れること。ゆったりした読書の時間を過ごせた。
〇人形はヒトのカタなのだなあと。おばあちゃんがひな人形に込めた想い、柳さんの木々への想い、3人の子どもたちの人形への気持ち、ハッサンのお母さんの人形に感じた恐怖、イランでも日本でも人形がまた新しい気持ちを載せて次にバトンとなって受け継がれていくのだろうな。
〇昔は必ずしも3月3日ではなかったのか。
〇一刀彫りの人形。岩絵の具。
〇タイザンボクの香り、今度かいでみよう。 -
絵を描くことが好きで、ひとりでいることが苦ではない男の子の圭。
イラン人のハッサン、学校で誰とも話さない白井さんと徐々に打ちとけて仲良くなる。
クラスの中で浮きそうなのに、それぞれ独自のポジションでうまくやっている感じがする。
登場人物みんなそれなりに問題を抱えてそうだけど、深入りせず、フラットにサラッと描かているのが、実はリアルだなと思う。 -
絵を描くことが好きな圭と、誰とでも仲良くできるハッサンと、学校ではとても大人しい朝子。ハッサンを中心に仲良くなった3人は、圭のおばあちゃんと一緒にひなまつりをして、ひな人形をもらった。
ひな人形をめぐって、3人のそれぞれの家族の物語。 -
植物を愛し、絵を描くことが好きな圭、イラン人のハッサン、本ばかり読んでいておとなしい朝子。ともすればクラスで浮いてしまいそうな3人の友情の物語。