浪人若さま新見左近: 書下ろし長編時代小説 (人斬り純情剣) (コスミック・時代文庫 さ 6-15)
- コスミック出版 (2016年11月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
- / ISBN・EAN: 9784774729787
感想・レビュー・書評
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浪人若さま 新見左近 シリーズ12
48歳で、第六代将軍家宣となる、徳川綱豊の若い頃。
昨年に発令された「生類憐みの令」も、庶民の間に浸透し、当初懸念されたような事もなく、左近は安堵し、相変わらず、根津の甲府藩上屋敷と、お琴の店を行き来して、気楽に暮らしていた。
そんな折、権八の仕事仲間で、浪人の坂手文左衛門と知り合う。
左近は、一眼で文左衛門の人柄を気にいる。
三年前、文左衛門の妻・静の兄、関戸重正が、藩政を正そうとして、これを好とせぬ重臣たちの手によって、惨殺された。
「忠義心をすて、我らの事はわすれて、静と夫婦仲良く生きろ」と、言い残し、重正は、息を引き取った。
重正の妹である静にも累が及びかねないと、追手がつく前に城下を去り、江戸へ来た。という過去が文左衛門にはあった。
左近も、ますます、綱豊らしく、貫禄が出てきた。
残り、2シリーズとの事。
どのような展開になるか、楽しみ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
獅子身中の虫って、誰の立場から判断するかによって違うよね?
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作家の持ち味か、物語は淡々と続いて行く。公家武者シリーズも新作が出たので買わなくては・・
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シリーズものと知らずに購入。時代小説。暴れん坊将軍の様な演出。勧善懲悪ものが好きな人には良いかもしれません。
本編の主人公、新見左近は後の六代将軍徳川家宣とのこと。浪人の様に振る舞う様は、貧乏旗本の三男坊と同じ。悪党の前に現れ、自分の名前を言わせるのも同じ。今回は訳あり浪人の文左衛門と仲良くなり、彼の窮地を救うと言うストーリー。
ても、嫌いではないです。若様の正義感が良いです。
世の中、こんな権力者ばかりならよいのに。