お助け裏同心 重蔵組 奇跡の剣 (コスミック・時代文庫 や 4-7)

著者 : 山田剛

• コスミック出版 (2021年2月10日発売)

作品紹介・あらすじ

コスミック時代文庫

感想・レビュー・書評

[hito-kotoさんの感想 · 2022年9月10日]

　山田剛「奇跡の剣」、お助け裏同心重蔵組シリーズ№2、最終巻（たぶん）、2021.2発行。図書館ですので、1巻より先に2巻を。問題なしです。命の値段、仇討ちの罠、行合坂の奇跡の3話。味わい深く、一息に読了。著者の繊細な人情に触れました。元同心今は隠居の五十坂繁蔵53歳。その重蔵に惚れて集まる3人衆。元密偵の富五郎58歳、髪結いのお紺26、7歳、蘭方医新船隼人33歳。権力をかざした傲慢な者達に、辛酸をなめた庶民の、武家の妻の、痛みを見事に清算します。四万十川の清流のような、そんな思いがしました。

著者プロフィール

1951年、東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、在阪民放局に勤務。退職後、時代小説を書き始める。第十七回歴史群像大賞佳作を受賞し、デビュー。

「2023年 『想い人 十手魂「孫六」』 で使われていた紹介文から引用しています。」