旦那さんはアスペルガ-

著者 :
  • コスミック出版
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本棚登録 : 345
感想 : 53
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  • Amazon.co.jp ・本 (143ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774790534

作品紹介・あらすじ

KY(空気が読めない)のあの人はアスペルガー症候群!?体験コミックエッセイ。妻だからここまで描けた。

感想・レビュー・書評

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  • 外国の専門家の本は挫折中ですが、この漫画家さんのお話は漫画だからでしょうけど、とてもわかりやすかったです。旦那を責めるのではなく、こちらが応対に気を付ければいいのか・・・と、心が楽になれました。続きも読むつもりで、注文しました。

  • 書店で見かけて購入。

    アスペルガー症候群の人は、公言している人は勿論、その疑いがある人も含めて、私の身近に結構います。そして、かく言う私自身も、そういうところがあります。ですから、実感持って読めました。

    旦那さんの方に関しては、非常に。

    ツナさんの方に関しては、ただただ反省ですね。
    「分かって欲しいところで分かってくれない」つらさを読むにつけ、「私もこういう風に相手につらい思いをさせてたんだなぁ」としみじみと痛感、反省させられます。
    ただ、「ツナさんの方が生きづらそう」と思ったり、「そこまで期待するのは旦那さんに酷すぎやしないか?」とも思ったりします、正直なところ。

    不文律とか、察しの文化とか、空気とか、「苦手だし嫌い」という感覚が非常に強い、そして、変なところで意地を張る。これが、アスペルガーの特徴だとも思います。だから、「何で分かってくれないの!?」は逆効果でしかないんですね。
    アスペルガーの人と話す側の人間は、「これが分かるのは当たり前」「こういう事は普通分かってくれるはず」という「常識」感覚を脇に置いて歩み寄らないと、ただただトンチンカンな行動をする訳の分からない人間として拒絶するしかありません。「分かってもらおうとしても無駄」という宮尾先生のアドバイスは、言い得て妙だと思います。
    ただ一方で、「分かってもらおうとしても無駄」と言われると対話自体を諦めてしまいたくなりますよね。「常識」感覚を脇に置くというのも、他人にする要求としては酷だと思います。

    結局、他者と自分との境界線が曖昧だとか、心理的距離とか、いろいろ挙げられてますが、要は「プライドが歪んでいる」という事だと思いますよ。自尊感情が、他者との関係性を考慮していると言い難い妙なブレかたをしているから、困ったことがいろいろ起こるのだと思います。
    自分ルールとか、不必要なこだわりとか、そういう「縛りプレイ」が生きづらさの原因であることを旦那さんが気づかなければいけません。その上で、旦那さん自身が捨てなければいけません。それと同時に、「相手の話をよく聞く」態度をゆっくり養っていくしかありません。旦那さん自ら、しなければいけません。それが私の実感です。Mさんの事件にも、花束の事件にも言えることです。

    私からはただ、少しでも旦那さんがよくなることを祈ります。

  • アスペルガーの一例(旦那さん)を作者(妻)目線で描いた漫画。ドクターによる補足コラムもあって非常に読みやすい。
    そもそも「アスペルガー」=大人の知的障害くらいの知識しかなかったので、この本を読み興味がわいてネットで色々検索。
    症例は多岐にわたり、漫画の症状は一例に過ぎないとわかった。でも、とにかくサクッと読めるので「アスペルガーってなんだ?」と思った人にはオススメ。

    症例(あくまで一例)
    ・本気と冗談の区別がつかない
    ・急なことに対応出来ない
    ・指示がないと動けない
    ・言葉の裏が読めない
    ・多くの音の中から任意のものを聴き取ることが出来ない
    ・融通がきかない
    ・部分に注目して全体を見ることが出来ない
    ・こだわりが強い
    ・言葉遣いが独特(丁寧過ぎるなど)
    ・歩き方がぎこちない
    ・自分の答えを否定されても自分で解決方法や理由を見つけることが難しい
    ・相手の目を見ない、もしくはじっと目をあわせる
    ・知能は並(興味のある分野においては天才的)にあるけどコミュニケーションが苦手

    などなど、タイプも色々で軽度〜重度などでも違うし、環境によって克服できる部分もあるので、専門のドクターによる診断なしにアスペルガーだと断言できるものではない。
    著名人でもアスペだと診断されたことを公表してる人は結構いるから(スティーブン・スピルバーグとか)、才能を発揮できる職に巡り会えるといいんだろうね。

    本のレビューになってないけど許して…

  • 「アスペルガー」って聞いたことあるような….なんだっけ?と思って手に取ったら,どうやら「アスベスト」とか「ドッペルゲンガー」と勘違いしていたようです(笑

    普通の人だと思うんだけど,ちょっとKYとか,ちょっと考え方が変だなぁ…という人は周りに少なくありません.
    その中には,「アスペルガー」である人がいるのかもしれません.
    それくらい,身近で気がつきにくい症状なんですねー.

    勉強になりました.

    ただ,旦那さんがアスペルガーってわかった後,どうなったかという部分がぼかされていて,ちょっと不完全燃焼なので★-1.
    絵から想像するに,離婚か家庭内別居かなぁとは思いますが,そこらへんの作者さんの心境が気になりました.

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「どうなったかという部分がぼかされて」
      アスペルガーについての話を聞けば聞くほど、難しいコトなんだと思い。
      私は、どうなんだろう?って不安に...
      「どうなったかという部分がぼかされて」
      アスペルガーについての話を聞けば聞くほど、難しいコトなんだと思い。
      私は、どうなんだろう?って不安になります。。。

      この本は読んでませんが、ノンフィクションだから曖昧にしてあるんじゃないですか?
      多分アスペルガーを知って貰うのが目的でしょうから、、、
      2012/08/24
  • 定型発達者である妻から見た発達障害を持つ夫が描かれていた。「定型発達の人からは発達障害のある人はこう見えるのか」という一例だと思う。定型発達者も発達障害者も個性は様々で、二人の人間の組み合わせであるカップルも当然に様々。定型発達の妻と発達障害のある夫という組み合わせの場合、こういう「傾向」はあるのかもしれないけれど、あくまでも「一例」だと捉えるのが適切だと思う。

  • 最近はやりの当事者による体験コミック。
    アスペルガー症候群を妻の目から見るとこう見えたというリアルな報告。
    描かれている多くのことが私にも当てはまる。相手の気持ちを考えずにプレゼントしたがるとことか。

    ただ、ラスト近くに書かれている「同じ家に住んで 同じテーブルで食事していても アキラさんは彼一人の世界にいるまま」という表現はどうかなあ。そうなのかなあ。
    これは夫婦の問題じゃないのか。

  • 私の夫がアスペルガー症候群かはわからないですが、デリカシーなく正直に言ってしまうのはあるあるだな〜と思いました。

  • アキラさんは受動型の自閉スペクトラムなので、私が知りたいタイプとは少し違いました。ですが自分の考えしか無く、それを否定されると癇癪や硬直、逃避をしてしまうのは同じような気がしています。
    これは私見ですが付き纏いのような行動をするタイプもいるような。疑問が尽きません。あと、アキラさんはまだ軽い症状かなとも思いました。しかしながら、家族になるのはしんどい方かもしれません。

    「カサンドラ症候群」という言葉を耳にしてこちらの書籍を読ませていただきました。

  • 野波ツナさんによるアスペルガー症候群についてのコミックエッセイです。

    旦那さんがアスペルガーであった経験を描かれています。
    宮尾益知先生の解説もあり、とても勉強になりました。

  • コミックなので読みやすく、分かりやすく読みました。

    夫がアスペルガーなのではないかと疑い、ネットで調べていた時に野波ツナさんが検索に引っかかり、早速取り寄せて読みました。
    アキラさんと夫との共通点、多々あり。
    ツナさんの気持ちに共感、多々ありでした。

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著者プロフィール

東京都生まれ、漫画家。少女漫画アシスタントなどを経て青年誌でデビュー。アスペルガー症候群のある夫との日常を綴った『旦那さんはアスペルガー』(コスミック出版)シリーズは累計10万部に達する話題作となった。他の作品に『うちの困ったさん』(リイド社)などがある。



「2021年 『発達障害がある子の会話力がぐんぐん伸びる おうち療育をはじめよう!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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