勇者召喚に巻き込まれたけど、異世界は平和でした 2 (モーニングスターブックス)

著者 :
  • 新紀元社
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感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784775315491

感想・レビュー・書評

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  •  人気者が続々登場するほのぼの系異世界転移シリーズ2巻である。
     1巻とは異なり、この巻からこのシリーズは大幅な加筆が目立つようになっているので、その点に重きを置いてレビューを行うことにしたい。

     具体的に見ていくと、まずこの巻ではクール系エルフ警備員のジークリンデと謎の着ぐるみ系雑貨屋店主・アリス、ニートを目指す怠惰神・フェイト、そしてネットでの人気投票堂々一位たる死王・アイシスが初登場している。
     ネット版を読了済みの読者は「(。´・ω・)ん?」と一瞬疑問に思うかもしれないが、実は彼女らの登場についてはかなり手を加えられている。
     わかりやすいのはアリスだろう。登場のタイミングがかなり前倒しされていて、アイシス登場以前から彼女が登場することになっている。
     彼女の陰での振る舞いを考えるに、ここでは先に登場させた方が整合性が取れると判断した上での変更であり、なおかつ新キャラ投入による一種のテコ入れでもあると思われる。

     また、第一章の「優しきエルフ」や第五章の「愛しき冥王への贈り物」など、新規に追加されたエピソードも豊富に見られている。
     単純にネットでの連載に挿絵を足すことで付加要素とするような類の書籍化ではないことは明らかである。
     なお、五章での主人公の振る舞い(五十種の試食を冥王にさせるなど)は、彼のこだわり性で根気強い特質をよく表しているだろう。この辺は、主人公のキャラ性を深める良質な描写だと思う。

     表紙となったアイシスさんの素晴らしく麗しい姿など、イラストもまた負けじと良質である。
     物語構成の変更に疑問を覚える部分はあるが(アイシス登場のタイミングはネット版における「決心の直後の対峙」の方がスッキリしている印象がある)、ネット小説の書籍化としては特筆して力の入った内容だろう。
     その辺も含めて、ここでは星五つで評価している。アイシスさんの麗しさとアリスのうざ可愛さは大変素晴らしいので、ネット版オンリーの方にもお勧めしたいところだ。

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