- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784775316108
作品紹介・あらすじ
転生物語には、争乱がつきものだ。転生者は好む好まざるにかかわらず、争いに巻き込まれる。
当然のことだ。転生者の持つ知識チートは、いかなる為政者にとっても、喉から手が出るほど欲しいものだからだ。既得権益を持つ者にとってその知識は、更なる利益をもたらす霊薬であると同時に、今までの利権を喪失させる猛毒でもある。いずれの方向に使うにしても、絶対に手元に置いておかなければならない危険物だ。
<中略>
知識チートを使うことは、必然的に社会と、そして権力と関わることであり、転生者はそれに備えなければならない。そして、権力と関わって無事だったとしたら、何らかの権力を得ているはずだ。ならば得た権力で、何をするかも考えなければならない。
-本書「前書き」より
感想・レビュー・書評
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「これから転生する予定の人向け」とあるが、設定の割に内容は常識的。中学生向け社会科参考書の棚にあっても馴染むかも。
集団戦術から始まって築城術や陣地戦、指揮命令系統や通信技術、...とそれなりに書いてある。兵站に触れていないのは不思議だが、あまり面白くないから割愛したのかもしれない。
第一次世界大戦以降の総力戦まで来たところで国家運営について書こうと思ったのか政治経済の話になり、さらに人心掌握術に興味が移ったのか心理学の話も出てきて、最後は「普通の人間一人がチートになったところでどうにもならん」と我に返ったのか、技術インフラの重要性で着地している(なぜ軍事強国の話が図書分類法の話に...)。
各分野のマニアからすると浅い内容だと思うが、別にマニアになる気はないが、話に付いていけるくらいの知識はあった方がいいかも...という人にはちょうどよいと思う。
著者の思想も出ていないのでその点も読みやすい。
買ってまで読む価値があったかというと微妙だが、元は取れたような気がする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
西宮図書館で借りる
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高校生向きの雑学本という趣。