英国パブリック・スクールへようこそ!

著者 :
  • 新紀元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784775316238

作品紹介・あらすじ

★パブリック・スクールの知られざる学生生活、一緒に体験してみませんか?
★入学準備から卒業まで、貴重な写真・豊富なインタビューとデータでわかるリアルな学生生活

パブリック・スクールは、英国が生んだ学校制度のひとつです。
ここでは、生徒は13歳から18歳までの5年間を過ごします。
教会との結びつきからくる規律と伝統。親元を離れて寮生活で育まれる自立心と友情。
歴史ある場で勉学に励むだけではなく、肉体的にもたくましく成長し、
恵まれた施設で音楽や芸術に触れ、知性を磨く……
知れば知るほどミステリアスでディープな世界。

[本書に登場するパブリック・スクールの例]
ウィンチェスター・カレッジ、ラグビー・スクール、マーチャント・テイラーズ・スクール、
ハロウ・スクール、イートン・カレッジ、チャーターハウス・スクール……etc.

◎ウィンチェスター・カレッジ卒 ハリー杉山さん推薦

感想・レビュー・書評

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  • 来世は英国で美少年として生まれ変わってパブリック・スクールに通うんだぁ。

  • さすがの取材力。オックスフォードを思い出した。

  •  イギリスを代表する9校「ザ・ナイン」の一つHarrowSchoolが、2022年8月岩手県に姉妹校を開校するニュースを読んだ。全寮制の名門校ともなれば学費は年間850万円を超えるらしい。こんな富裕層が通うであろう学校と、同時期に読んでいたブレディみかこ著の『両手にトカレフ』の子供の貧困問題とは、同じイギリスなのに極端に違う世界だった。

    元々パブリックスクールには興味があったので本書を購入。教育内容も勿論だけれど、やはり恵まれた施設とアクティヴィティー、イベント、そして13歳で親元を離れて寮生活で育まれる自立心など、こんな学校で5年間も過ごせる子どもがいるのかと羨ましく思う。

    教育論などのお堅い内容ではなく、現状のパブリックスクールでの学校生活の様子を、著者が様々な調査やインタヴューを行ってまとめた本なので、学校案内のように読みやすく知りたい事もたくさんあって良かった。
    ただ、あとがきにも書かれている通り取材がやりにくくなっている為か、写真があまり無かったのは残念。

  • 『美しき英国パブリック・スクール』
    石井理恵子
    太田出版

    『英国パブリック・スクールへようこそ!』
    石井理恵子
    新紀元社

    岩波新書『パブリック・スクール』では歴史的なこと、文化的影響はわかったものの、実際のパブリック・スクールはどうなのというところがよくわからなかったので、こちらを併読。

    どちらもミーハー全開の表紙で違いがわかりにくいですが、『美しき』のほうは写真と取材、インタビューなどでパブリック・スクール6校を紹介したもの。学校提供のものが多いですが、写真が豊富で図書館、聖堂、回廊などクラシックな建物が楽しめます。
    『ようこそ!』のほうは授業内容、規則、制服、イベントなど、もう少し突っ込んだまとめになっています。

    そもそもイギリスの学校制度が日本と全然違っていて、公立と私立では入学のタイミングも違う。
    パブリック・スクールに入学するためには、まず10歳くらいでプレップ・スクールに入学。その後、試験を受けて13歳で入学というのがおもなプロセス。学校によってはラテン語やフランス語の勉強も必要。
    入学金約3000ポンド、一学期の学費が12000ポンド。一年目の学費だけで軽く500万円を超える。奨学生であれば学費が一部免除されるが、全額免除されるのは非常に優秀な生徒のみ。
    結果的にパブリック・スクールに通うことのできるのは金銭的に余裕のある子弟、もしくは非常に優秀な子になるわけです。

    イギリスの公立校は学校によって差があり、いい学校に通うために引越しをするとか、富裕層に囲まれる世間知らずにはなってほしくないという理由からあえてパブリック・スクールではなく公立を選択する話などがでていました。

    『アナザー・カントリー』でパブリック・スクールに興味をもったという著者らしく、「校内で同性のカップルはいますか」なんて質問をしているのが笑えます(まあ、でもそこ聞きたい層はいるよね)。
    学校取材自体が難しくなっているということもあり、卒業生や在校生の親などから聞いた話が多いようで「〜もあるそうです」「〜のようです」みたいな伝聞調語尾の文章が気になるところですが、日本からの取材はこれが限界という感じがします。

    寮によってネクタイのカラーが違うだけでなく、優秀な生徒だけが着ることを許されるブレザーがあったり、ヒエラルキー。

    卒業生のインタビューにあった「スポーツも音楽もアートももちろん大事ではあるけど、それ以上に勉強ができなくてはならない。勉強もできないのに何故ここにいる?みたいに見られてしまう。」「卒業する頃には全員が自信に満ちあふれています。勝ち組になるための野心と積極性を身につけています。ここは基本そういうことを教える学校だから。」という台詞がパブリック・スクールの本質を語っていると思います。


    ザ・ナイン

    シュールズベリー・スクール
    ラグビー・スクール
    マーチャント・テイラーズ・スクール
    ハロウ・スクール
    ウェストミンスター・スクール
    セント・ポールズ・スクール
    チャーターハウス・スクール
    ウィンチェスター・カレッジ
    イートン・カレッジ

  • 今更ハリーポッターの世界観の解像度が上がった。
    もう一度ハリーポッター読んだらもっと絶対楽しい。


  • 学生(らいすた)ミニコメント
    パブリック・スクールの秘密がわかる

    桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
    https://indus.andrew.ac.jp/opac/book/648278

  • パブリックスクールについて漠然としたイメージしか持っていなかったが、ビクトリア王朝時代に制定された「ザ・ナイン」や、その後24校に枠が広がったこと、今ではパブリックスクールの明確な定義は存在せず、多くの私立学校を含めインディペンデントスクールと呼ばれていることなど、勉強になった。

    また、保護者インタビューや、ウィンチェスター校出身のハリー杉山のインタビューなど、写真含めコンテンツ盛り沢山で楽しかった。

    驚いたのは、イートンカレッジの、生徒が望むならどんなレッスンでも受けられるような体制が整えられている(古代語から民族楽器まで)という点。さすがは上流階級御用達という感じだが、ここまでオーダーメイドな教育を提供できるのはすごいことだと感じた。

    また、両親ともにパブリックスクール出身だけれど、世間知らずになってほしくなくて敢えて公立校へ進学させたという話も載っていて、そういうこともあるよなぁ、と思った。
    一方で、例えばウィンチェスター校だと14%の生徒が金銭的補助をもらっている等、一部のお金持ちしか行けない場所というわけでは必ずしもないのかなというのも感じた。

  • 意外に厳しい校則や寮のルール
    ただ、それは、大人が学生を管理するためのものではなく、卒業後も含めて個々が自由に生活を謳歌するために必要なルール、のようなイメージ

    リーダーを育成する環境は素晴らしい
    学業はもちろん、スポーツ、芸術、厳しい集団行動を通して育まれる人間性、尊厳、そして出会いなど

    家庭教育の観点でも、その価値観は参考になると思う

  • ・パブリックスクールがどんなところで、どんな人が入学するところなのか理解できた。
    ・豊富な写真があり、具体的なイメージが掴めるのも良かった。

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