妖しの恋の物語 (プリズム文庫) (プリズム文庫 ty- 5)

著者 :
  • オークラ出版
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本棚登録 : 15
感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784775512821

作品紹介・あらすじ

相手の未来が見えてしまうせいで肉親に棄てられた邑は、神社で巫女として育てられることになった。連れてこられた神社の裏手に広がる池で、邑は不思議な出来事に遭遇する。透き通るような水面に、美しい魔性のものの姿を見たのだ。その魔物-須佐王の未来が見えなかったことから、何の恐れも抱かずに誰かと向き合える歓びを知り、彼とともに行くのを願うけれども…。

感想・レビュー・書評

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  •  相手の未来が見えてしまうせいで、自分の父親の死を予言し、そんな子は育てられないと母がさじを投げ、祖母に預けられ、更に祖母にも棄てられ、神社に預けられた邑。
     その神社で、男の身でありながら巫女として育てられた邑。
     神社に連れてこられた日、神社の裏手に広がる池で、邑は不思議な出来事に遭遇する。
     透き通るような水面を通して、美しい魔性のものの姿を見たのだ。
     その魔物――須佐王の未来が見えなかったことから、すべての肉親に見捨てられていた邑は、初めて何の恐れも抱かずに誰かと向き合える喜びを知り、「そちら側に連れて行ってほしい」と懇願する。
     けれど、須佐王は「再び会えたら」と言って、そのまま姿を消してしまう。
     ヒントとして「龍邑雲剣」という名前を伝えてくれたけれど、神社のどこを探してもそんなものは見つけられない。
     そんなある日、先代の巫女がついに高齢のため引退することが決まり、邑がその跡を継ぐことになり、そこでついに「龍邑雲剣」の名前が告げられる。

     という話でした。
     邑は、須佐王に会うために必死なのに、須佐王は過去の過ちから邑を自分たちのところに引き寄せるのを躊躇っている。
     それを知った邑は、自分はそのときの恋人よりも愛されていない、と思い、どことなく須佐王から距離を取るようになってしまう。
     すると、今までいやでいやで仕方がなかった未来を見通せる力が次第に弱まっていき、そのことが原因で邑があるトラブルに巻き込まれて……と。
     邑は本当に一途で、須佐王しか見えてない。多分、刷り込みに近いです。
     須佐王も須佐王で、そんなに一途に思ってもらって悪い気がするはずもなく、次第に邑に惹かれていく……という話でした。

     この作者さんは、割と現代物を書くことが多い作者さんだと勝手に思っていたんですが、そうではなかったようです。
     ただ、そういう意味ではちょっと物足りなかったかもしれません。
     割と、こういうファンタジーテイストの話ってぶっ飛んだ話が多いような気がするんですが、そういうわけでなく、正統派なしっとり落ち着いたファンタジー。
     なので、ちょっとめちゃくちゃな方が好きな人にはだいぶ物足りないと思います。ファンタジーはファンタジーでも、地に足ついてる感じが好きな人にはオススメします。

  • 怪しの恋って!?
    妖怪じゃなくて、神様でした。

    個人的には、2話目の月読と猫耳のお話よかったです。

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