聖なる証 (マグノリアブックス)

  • オークラ出版
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本棚登録 : 28
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784775530139

作品紹介・あらすじ

Netflix映画『聖なる証』の原作小説、待望の邦訳刊行!

 1859年、アイルランドの田舎町に英国人看護師リブ・ライトが訪れる。リブはクリミア戦争の従軍看護師で、ナイチンゲールに師事していた。彼女に課されたのは、絶食を続けているにもかかわらず健やかに生き続け、奇跡の少女と名をはせるアナ・オドネルを二週間観察することだ。医学の訓練を受けたリブは奇跡など信じず、ひみつを暴こうと必死になるが何の糸口も見つからない。
 少女はほんとうに奇跡の存在なのか? 少女はいったい何者なのか?
リブがアナを「救うべきひとりの患者」として見つめ始めたとき、さまざまな人間の思惑が 明らかになる。少女の生存に必要なのは、信仰か科学か、それとも……?
 喪失と人間の再生、愛の形を描く歴史フィクション。

感想・レビュー・書評

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  • 聖なる証 | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト
    https://www.netflix.com/jp/title/81426931

    Author Emma Donoghue
    https://www.emmadonoghue.com/

    文芸翻訳 吉田育未|Ikumi Yoshida
    https://www.ikumiyrtranslates.com/

    聖なる証
    https://onl.tw/Rc8E1EK

  • 泣きたくなるくらい素晴らしい。宗教的な理由で「象徴」と崇められ、「これで飢饉も無くなるのではないか」と言われる食べない少女。傷つきの受容、身勝手さ、などなど素晴らしいミステリだった。彼女はずっと傷ついていて、でも全てが信仰に繋げられる貧しい村では本当のことは聞いてもらえない。ずっと本当のことしか言ってないのに。

  • ナイチンゲールの教えを守り、厳しく少女アナを監視しようとしていた看護師のリブが、いつのまにか少女をいつくしむ眼差しを持ち、少女を助けようと必死に前に進む姿に心をうたれました。
    男たちが女性たちの言葉をつぶす世界で「食べない少女」が「奇跡」とされ、男たちの決定で少女の生命が危ぶまれる。その中でも声を上げ続け、小さな声に耳を傾け続けたリブの物語であるとともに、強い思いをもって自分を守り切ろうとした少女の闘いの物語でもあると思います。
    後半の怒涛のような展開もすごかったです。

  • 一筋縄ではいかないけれど、最後まで読み進めてほしい作品。
    差別の眼差しを、誰も待ち得てしまうもの。

  • アイアドアジー、ナン
    エピローグに乾杯

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著者プロフィール

エマ・ドナヒュー
Emma Donoghue
1969年、アイルランド・ダブリン生まれ。カナダ・オンタリオ州在住。『The Sealed Letter』(未邦訳)が2009年ラムダ賞を受賞。『部屋』(土屋京子訳 講談社 2011年)はマン・ブッカー賞の最終候補に選出された。映画化の際には脚本を担当し、第88回アカデミー賞脚色賞にノミネート。『星のせいにして』(吉田育未訳 河出書房新社 2021年)など作品多数。

「2023年 『聖なる証』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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