2時間でいまがわかる! 日本経済こうすれば復興する! (2時間でいまがわかる!)

著者 :
  • アスコム
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784776206644

作品紹介・あらすじ

グローバル化はアメリカ主導だった、小泉改革は歳出カットで地方を切り捨てた、構造改革で格差は拡大した…複合連鎖危機の本質を見抜け!日本復活を妨害する30のウソを排除せよ!

感想・レビュー・書評

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  • 発売時(2011年4月)において政権を担っていた民主党政権に対する批判本です。
    30の「ウソ」についても、なるほどと思うところも多く(一部変なのもありますが)、なかなか。

    特に、
    ・政府(民主党政権、菅首相)の対応は「子供のサッカー」状態で、全体的な視点が欠けている。さらに、不足しているのは、大臣や補佐官の数ではなく、(菅首相の)「リーダーシップ」なのです。
    ・財政再建は、消費税を上げなくても基本的に可能である。そもそも、子ども手当、高校無償化、高速道路無料化、農家戸別補償などのバラマキをしていては、財政再建などできるわけがない。
    ・民主党政権は、小泉改革を行き過ぎた規制緩和だと言って否定するが、TPPへの参加や規制緩和を進めるなど、言動矛盾も甚だしい。
    ・現在の政治の最大の問題は、ようするに日本をどんな国にするのかというビジョンがまったく見えず、そのためにマクロ経済をどうするかという議論もまったくなされていないこと。
    といったあたりは当時から感じていたことで、最もなことだと思いました。

    ただ、タイトルがよくない。
    元々作っていた内容に震災があったので震災復興に関する内容をちょっとだけ追加してタイトルを変えました(推測)的な本。
    中身は悪くないのですが、震災復興とあまり関係ないんですよね。「復興」と記す以上、震災のことについてもう少し書くべきと感じました。

  • 日本復活を妨害する30のウソを排除せよ

  • 今2013年4月現在の私にはチョイと難しいかな…
    誤字脱字も散見され、文章も練られていない。
    雑な本。

  • 新自由主義者だの、アメリカかぶれだの、小泉・竹中路線が貧富のさを拡大しただのと、悪者のレッテルを貼られている著者ですが、きちんとその主張、論拠を聞くと、やはり支持せざるを得ない。
    本書はこれまでの主張をダイジェストでまとめつつ、震災後の日本経済の復興についても、やはり成長戦略と経済規模の拡大を前提とした政策を採らなければならないと説く。今の民主党政権をみていると、これまでの日本経済が蓄積してきた遺産を安易に食い潰すようなポピュリズム的な政策が目に付く。個人的には、竹中氏のような経済政策をきちんと語れる政治家が、与野党に揃い、きちんとした対立軸で議論を国民の前で展開してもらいたいと切に願う。

  • 久し振りに先生の本を読んだけれど、その切れ味は何の迷いも無く気持ちがいい。批判もあろうが、こういう見方は重要だと思う。それにしても掲載されている数々の「ウソ」は恥ずかしくなる内容ばかり…。世界の舞台から取り残されてはならない。

  • 小泉政権時代のブレイン竹中平蔵氏による書。
    旧著と特に主張は変わらないので、旧著を読んだことのある人ならば新しい発見はあまりない。
    読んだことのない人には、刺激的な内容。

    既得権益の保護、増税、労働者の過剰保護・・・。
    経済成長を重視していない現政権。
    こんなんじゃ成長どころか、復興もままならないだろう。

    経済成長に重きをおいた彼の一貫した主張や提言は、説得力があり「これならいけそうだ」と期待を感じさせる。

    彼のような、経済に強い政治家の登用を切に望む。

  • 論理明快、一刀両断。非常に分かりやすく、説得力のある主張だと思う。ただ、そうであるだけに、反対意見も聞いた(読んだ)うえで自分の意見を構築していきたいと思わせる内容だった。というと榊原氏あたりになるんだろうか。

    今やるべきこと
    ~短期(最長2年間)
    ・大胆な復興政策で復興特需を引き出しつつ、諸悪の根源であるデフレを克服する。
    ・こうした状況下では間違っても増税はしてはならない。
    ・必要なのは、Policy to help ではなく policy of solve
     (ex.TPP対応の農業、金融政策正常化=物価目標採用 等)
    ~中期(~10年間)
    ・経済・財政の一体改革を進める(税と社会保障ではない!)
    →財政健全化のためには成長の中で財政再建をするのが政策の王道
    ・大胆な歳出削減に踏み込むべし。
    →まず増税政策から財政再建を始めた国は必ず失敗している。
    ~長期(今後20年、30年)
    ・安心・安全国家をつくること
    ・政党・政治家がはっきり異なるビジョンを提案し、国民の選択に委ねることが痛切に求められている。

  • 竹中平蔵先生の授業を大学で履修しているため、
    読みました。

    知識不足もあって、非常に示唆にあふれる内容が豊富で
    大変勉強になりました。

    財政収支を整えるには、歳入を増やすだけではなく、
    歳出を最初に減らす必要性を感じました。

  • 割と竹中信者なのだけども、竹中本を読みすぎたためか、あまり目からウロコの内容はなかったと思う。けど、主張自体は具体的だし、現政府のダメなところとその代替案も説得力がある。いつもながら。

  • 震災前に書かれた本とのことで序章が追加されていた。民主党政権が自民憎し小泉憎しのあまりメチャクチャな政治をしていることや、マスコミが(ワイドショーのコメンテーターや文化人)がいいかげんな情報を垂れ流しているのを危惧して書かれたようだ。同じ慶應の名物経済教授の金子勝さんの意見と対比させるのも面白い。

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著者プロフィール

1951年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部教授、慶應義塾大学グローバルセキュリティ研究所所長。経済学博士。一橋大学経済学部卒。日本開発銀行、大蔵省財政金融研究所主任研究官、ハーバード大学客員准教授等を経て、現職。2001年小泉内閣で経済財政政策担当大臣、2002年に金融担当大臣、2004年には郵政民営化担当大臣を兼務。2005年総務大臣。この間、2004年には参議院議員。2006年小泉内閣の解散とともに辞職。著書に『研究開発と設備投資の経済学』(1984年、サントリー学芸賞受賞)、『対外不均衡のマクロ分析』(1987年:共著、エコノミスト賞受賞)、『日米摩擦の経済学』(1991年)、『民富論』(1995年)、『経済ってそういうことだったのか会議』(2000年:共著)、『構造改革の真実――竹中平蔵大臣日誌』(2006年)、『闘う経済学――未来をつくる[公共政策論]入門』(2008年)、『改革の哲学と戦略――構造改革のマネジメント』(2008年:共著)など。

「2013年 『パターン・ランゲージ 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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