やくそく

  • ビーエル出版
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本棚登録 : 88
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (1ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784776406334

作品紹介・あらすじ

わたしは、スリだった。じぶんと同じようにまずしい人たちから物をぬすんで、生きていた。ある晩、くらい通りで、ひとりのおばあさんに出会った。カバンをひったくろうとすると、おばあさんが言った。「おまえさんにやるよ。これを植えるってやくそくするんならね」あのとき、おばあさんとかわした「やくそく」。その意味に気づいたとき、少女は、それをまもるためにうごきはじめた。

感想・レビュー・書評

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  • ぎすぎすして、ずるい荒んだ街に住むスリの私がおばあさんのカバンを盗む。
    「これを植えると約束するんならお前さんにやるよ」と、おばあさんはにっこり。
    お金や食べ物を期待したがそこに入っていたものは──

    何でもある都会での、本当の豊かさを考えさせてくれるような大人の絵本。
    ちょっと暗い話だなとどんよりしてしまうのは、絵や色使いが素晴らしいのだと思う。
    一つの小さな約束が、本当の豊かさや優しさ、希望を伴って、一人一人へ広がっていきますように。

    • Manideさん
      なおなおさん、こんばんは

      最後のフレーズいいですね。
      「本当の優しさ」 永遠のテーマですね。

      たぶん、心の中でどう思ってようが、常に目に...
      なおなおさん、こんばんは

      最後のフレーズいいですね。
      「本当の優しさ」 永遠のテーマですね。

      たぶん、心の中でどう思ってようが、常に目に見える優しさを作り出すことが、本当の優しさだと、個人的には思っています( ˘ω ˘ *)

      私は心の中は優しさで溢れているけど、表現できないでいます(笑)
      2023/11/07
    • なおなおさん
      Manideさん、「本当の優しさ」…自分で言って分かってないです^^;
      この本に出てくる人々のお顔が、優しい穏やかな笑顔になっていくのを見て...
      Manideさん、「本当の優しさ」…自分で言って分かってないです^^;
      この本に出てくる人々のお顔が、優しい穏やかな笑顔になっていくのを見て、こうやって広がっていけたらいいなと思いました。
      Manideさんのおっしゃる「みんなが常に目に見える優しさを作り出すこと」って、まさにこの本の通りだと思いました!読んでないのにすごい!
      2023/11/07
    • Manideさん
      へ〜、そうなんですね〜

      すごい、興味津々です(^^)
      へ〜、そうなんですね〜

      すごい、興味津々です(^^)
      2023/11/07
  • 絵の雰囲気が暗いんだけど、ひったくりをしたおばあさんとの出会いで全てが変わっていく。
    絵のイメージだけで嫌厭しちゃいそうだけど、それだけで読まないのは勿体ない!と思った本。

  • 盗みは良くないとか言うのは簡単なことで正しいことだろうけど、こうやって物語にして何か変化を起こさせることは誰にでも出来ることじゃないい。
    鳥肌が立った。

  • ぎすぎすして、すさんだ街でスリをしていた少女は、おばあさんのカバンをひったくろうとした。そのとき、おばあさんは、これを植えるって約束するんなら、カバンをくれると言う。カバンの中にはドングリがたくさん入っていた。私が手に入れたのは森かもしれないと思った少女は、次の日から街のいたるところにドングリを植えた。芽が出て、木が育つと、町の人たちも変わっていった。少女は次々に、みじめでわびしい街にドングリを植えていった。ある街で、泥棒が少女のカバンを盗もうとしたとき、約束をする。(40ページ)
    ※人は食べていくだけではない何か(希望)を得るとき変わることができる。絵も雰囲気があっていい。

  • ニコラ デイビス (著), ローラ カーリン (イラスト), Nicola Davies (原著), Laura Carlin (原著), さくま ゆみこ (翻訳)

  • わたしは、食べ物のことも、
    お金のこともわすれ、
    生まれてはじめて、
    ゆたかな気持ちになった。



    貧しい街でスリをして暮らしていた少女。

    ある日引ったくった鞄には
    ドングリがいっぱい…。

    少女はそれを街や道に植え始めた。

    そうすると街のみんなの様子も変わった!
    少女の心にも明かりがともった。

    ただ暮らしていくだけではなくて
    豊かな心を持つこと。
    それがどれだけ大切で難しいことか。

  • 約束の大切さ、緑の大切さを感じられる絵本。荒んだ生活をしていても、変えることができると思わせてくれる絵本です。

  • ・おばあさんとのやくそくを律儀に守っていく主人公の心の変化が絵にも表されている。
    ・現代の寓話として読めるかもしれない。
    ・難しい。

  • すさんだ街で、スリをはたらいていた少女がある日ひったくったのは、おばあさんのふくらんだカバン。
    手をはなさないおばあさんとひっばりあっているうちに、おばあさんが「おまえさんにやるよ。これを植えてくれるってやくそくするんならね」言った。
    やくそくして、おばあさんのふくらんだカバンを手に入れた少女がカバンをあけると入っていたのはきれいな緑いろのぷっくりしたドングリ。

    それから彼女は、「やくそく」をまもるためにあちこちにドングリをうめはじめる。やがて、緑の芽が出ておおきな木になって、人々はそれに感化され、緑を育てるようになる。
    少女は次の街へ移動してドングリをうめていた。
    彼女のカバンをぬすもうとしたわかいどろぼうに彼女は「やくそくするならね」と言った。


    希望は緑のつぶの中にあるんだね。

  • 絵も物語も美しい。

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著者プロフィール

ケンブリッジ大学で動物学を専攻。英国放送協会(BBC)で自然科学番組の制作にたずさわり、児童書も数多く発表している。絵本に『やくそく』『空の王さま』(以上、BL出版)『ちいさなちいさなめにみえないびせいぶつのせかい』『いろいろいっぱいちきゅうのさまざまないきもの』(以上、ゴブリン書房)、読み物に『ゾウがとおる村』(さ・え・ら書房)など。

「2021年 『デイビス&サットンの科学絵本 全3巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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