- Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
- / ISBN・EAN: 9784776408901
作品紹介・あらすじ
月日が流れ、かつてでんじのもりを背に受けた子クジラが、群れを率いる大クジラとなった。村人から「もりくい」と呼ばれるこの因縁のクジラに、でんじの後継者、若きそうだゆうが果敢にいどむ。
感想・レビュー・書評
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漁をして暮らしている村があった。
しかしここ3〜4年は、一頭の賢いクジラが群れをひきいており、獲物がなかなか捕れなくなっていた。
そのクジラには、1本のもりが突き刺さっており、「もりくい」と呼ばれていた…
村のいえもんとそうだゆうは、このもりくいを仕留めようと、村のしゅうとともに冬の海へと出ていくが…
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クジラむかしむかしシリーズの第2巻。
本巻単体でも読むことができますが、第1巻ではもりくいがもりくいとなった壮絶なお話がえがかれておりますので、ぜひそちらを読んでから第2巻を読まれることをおすすめします。
第1巻で、もりくいがもりくいクジラとなった物語を読んでからだと、そのもりくいを仕留めようとする村人たちを手放しで応援することができません。
この巻では、1冊まるまるかけて、もりくいと村人との死闘が語れます。
ほぼひらがなで書かれているのに内容は深く、長い死闘を読み切るには、年長さんくらい以降の集中力が必要かもしれません。
そんな深い文章に赤羽末吉さんの絵があることで「絵本」として成立しています。
このお話は、ひよりじいさんが子どもたちに語っている形をとっているのですが、このひよりじいさんとは何者なのでしょう…?
シルエットしかわからないひよりじいさんですが、続く第3巻では、ひよりじいさん自身のこともわかる…?のでしょうか…?
第3巻へつづく。
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わが子に日本文化(捕鯨)を知って欲しくて読み聞かせに選びました。
生きる為に戦う。人と鯨の真剣勝負。人も同じ生き物なんだと気付かせてくれる。
全3巻という事に今気づいたので楽しみが増えました。 -
「およそ400年前、紀伊国・太地では、クジラは村人が生きるための大切な糧だった。太地の漁師たちは、クジラと向きあい、クジラとともに生きていた―かつてでんじのもりを背に受けた子クジラが、群れを率いる大クジラとなった。村人から“もりくい”と呼ばれるこの因縁のクジラに、でんじの後継者、若きそうだゆうが果敢にいどむ。クジラむかしむかし三部作待望の復刊!」
著者等紹介
川村たかし[カワムラタカシ]
1931‐2010。奈良県に生まれる。奈良県学芸大(現・奈良教育大学)を卒業後、花岡大学に師事し創作活動を始める。奈良県五條市の小・中学校・高等学校教諭を経て、奈良教育大学、梅花女子大学教授を務めた。1978年『山へいく牛』(偕成社)で野間児童文芸賞を受賞、1980年『山へいく牛』『北へ行く旅人たち‐新十津川物語』(ともに偕成社)で路傍の石文学賞、1989年『新十津川物語』全10巻(偕成社)で日本児童文学者協会賞、産経児童出版文化賞大賞、1995年『天の太鼓』(文渓堂)で日本児童文芸家協会賞他受賞多数。2002年紫綬褒章、2010年旭日小綬章 -
20年以上前に読んだときは、なんとも思わなかったけど、1冊目と続けて読むと感動!
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赤羽 末吉 (イラスト), 川村 たかし (著)
罪のないクジラを殺さねば成り立たない貧しい村… -
赤羽末吉氏の絵がすごい迫力。それと共に、哀愁も感じる。クジラ保護団体よ、こういう世界もあるのだ。
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1972年出版の復刻版。高学年向き。壮大なクジラ漁の話。