ナイチンゲールのうた

  • ビーエル出版
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本棚登録 : 128
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (34ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784776410294

作品紹介・あらすじ

むかし、地球はみずみずしく、空も、山も、海も、砂漠も、森も色にあふれていた。ところが、動物たちは色がなく、ぼんやりくすんでいた。なんとかしないと、と立ちあがった「えかきさん」。絵の具箱をあけて、あらゆる動物たちをうつくしく彩っていった。そして、最後に出会ったのは、1羽の小鳥だった。

感想・レビュー・書評

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  • <書籍紹介情報>
    むかし、地球はみずみずしく、空も山も川も海も砂漠も森も色にあふれていた。ところが、どうぶつたちときたら!みんなぼんやりくすんでいる。みかねた「えかきさん」は、どうぶつたちをよびあつめ、えのぐばこをあけた―動物たちと色をめぐる創世神話のような物語絵本。

    感想
    くすんでいた動物たちが絵描きによって色鮮やかな動物にうまれる。
    つつましく辛抱強く待ち続けた虫はコガネムシに。
    最後の鳥は、すてきな声が。

    アンデルセン童話『ナイチンゲール(夜鳴きうぐいす)』を読みたくなる。
    美しい鳴き声のナイチンゲールを捕らえた王様が、機械仕掛けの鳥に心を移すと病がみるみる悪化、そこへ逃げ出していたナイチンゲールが戻り、その美しい心と美しい声で王様の病を癒すストーリー。

    絵にぐいぐい引き込まれた。

  • 令和4年読書感想画指定図書 低学年
    地球はみずみずしく色にあふれていたのに、動物たちはくすんでいた。そこでえかきさんが立ち上がり動物を集めて塗り始めた。昆虫を始め、様々な生き物たちに躍動するように色を塗る。しかし、ずっと待っていた最後の動物、ナイチンゲールが現れた時、えかきさんの絵の具はつきていた…。
    みずみずしい地球という表現に相応しい、生命力に溢れるお話でした。普通に考えたら今年度低学年はこれを選ぶかなぁ。ナイチンゲールをどう描くかが結構難しいと思う。
    ナイチンゲールに一番近いのは、日本だとミソサザイなのかなぁ。

  • 山も砂漠も森の花木も美しく鮮やかな色にあふれていた。
    でも、どうぶつたちは色も模様もなくてボンヤリくすんでいる。
    絵描きは絵の具箱をあけて次々に色や模様を纏わせていった。

    最後までつつましく待っていたナイチンゲールは…

    〇由来絵本。元のお話があるのかな?調べてみよう。世界が若いころの力強いお話でした。
    〇子供たちならどうぶつたちにどんな色や模様をつけるかな?
    〇カバーや見返しのどうぶつたちの楽しげな様子!
    〇ナイチンゲールの歌声って、実売想定価格聞いたことがない。探してみよう。

  • 原題 the SONG of the Nightingale
    by Tanya Landman ill by Laura Carlin 2020

    広松由希子訳 2022

    詩の言葉で、創世記を、語る
    空も川も山も色で溢れているのに
    動物たちはぼんやりのまま
    そこで、「えかきさん」がたちあがり
    ぼんやりしていた動物たちに色を
    模様を、つけ始めた

    全てに色をつけて、さて家に帰ろうとした時、
    小さな鳥がやってきた
    もう絵の具はなくなっていて
    えかきさんは、金の絵の具をひとしずく、鳥の喉にたらした
    そしたら鳥は金色のしらべでうたいだすようになる

    それをら、ナイチンゲール(夜なきウグイス」と呼ばれる

  • ナイチンゲールとは鳥のことだったのね。

  • むかし、地球はみずみずしく、色にあふれていた。
    ところが動物たちはぼんやりくすんでいる。
    「えかきさん」がなんとかしないと!と立ち上がった。

    動物たちを呼び集め色を塗り始めた。
    小さなものから大きなものまで。

    最後まで辛抱強く待っていたちっちゃな虫には、金の絵具を塗った。
    それはコガネムシ。

    すべて塗り終わったと思ったら、騒ぎが怖くて隠れていた小鳥が一羽。
    もう絵具がない。
    筆の先にちょっぴり残っていた一滴の金の絵具を、のどのおくにポツンと垂らしてやった。
    小鳥は美しい鳴き声になった。
    それが、日が沈むと金色の歌声で鳴く、ナイチンゲール――夜なきうぐいす。

    とても詩的な世界観で美しい絵本です。
    そんな中にも、うっかり絵具箱に座ってしまってカラフルなおしりになったマンドリルや、だれが一番美しいか争っているうちにまだら模様になったオウムなど、ユーモアも。

  • 2022年ケイト・グリーナウェイ賞ロングリスト。
    むかし、地球は色にあふれていた。自然はさまざまな色で彩られていた。しかし、どうぶつたちはどんよりくすんだ色。そこで「えかきさん」は、どうぶつたちをよびあつめた……。

    絵は、なんだかうまいのか下手なのか不思議な感じ、と思っていたけれど、ところどころで圧倒される迫力がある。そして、最後の一番いい場面での表現の仕方が良い!
    マンドリルやオウムといった動物たちの行動はクスリとわらえるし、ふとした情景描写は美しい。そして、地の文はつつみこむように、おだやかでやさしい。心地よい文章が、それぞれのページの絵としっかりと一致していて、そこがまたすばらしいと思った。「えかきさん」という表現がいいな。もとはなんという単語なのか気になる。

  • 最初の見返しは色がなくて最後の見返しには色がついているのが素敵

  • 夏読58冊目。
    #BL出版 さんの外国絵本は、絵画のように素敵な絵と、ユニークであたたかい内容が多い気がする。
    ナイチンゲール(夜鳴き鳥)が美しい声で鳴く理由が、とても良い。

  • 絵描きさんがどうぶつに色をつけていく
    どんな色に染められるか楽しめる
    最後に小鳥につけたいろは・・・

    読み聞かせも楽しそう

    2023絵本50

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著者プロフィール

ターニャ・ランドマン:作家として、小さな子どもたちの絵本からヤングアダルトの読み物まで、幅広い年代に向け40冊を超える作品を発表している。2015年”Buffalo Soldier”でカーネギー賞を受賞。

「2022年 『ナイチンゲールのうた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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