我生きてこの句を成せり: 石田波郷とその時代

著者 :
  • 本阿弥書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784776808558

作品紹介・あらすじ

波郷をとりまく俳句の黄金時代。

感想・レビュー・書評

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  • 石田波郷と言う俳人をご存知だろうか。
    水原秋櫻子の馬酔木の同人として出発したこの人の
    青春から晩年までを綴った一冊である。

    近代の文壇の中で俳句はどんな位置を占めていたのか。
    現代と違って老いた人が難しい顔をして
    ひねるものじゃなく
    若い才能が文学のジャンルとして火花を散らして
    自分を賭けた分野である事がわかる。

    石田波郷の句は端正でどこかひんやりしてる
    のに情味があり…その印象に熱い血の透ける
    人柄が感じられて面白かった。

    しかし…俳人までもを特高が取り締まるなんて。
    そんなことがあったのかと驚きを禁じ得ない。

    思想という形のないものを仮想敵にすると
    何でも疑わしいのか。それとも時代のせいなのか。

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