裏閻魔3 (ゴールデン・エレファント賞)

著者 :
制作 : エイ出版社編集部 
  • エイ出版社
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本棚登録 : 259
感想 : 50
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  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784777923748

感想・レビュー・書評

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  • まさか奈津さんが。。。

    でも3冊読み終わってすごい満足感。閻魔、奈津、夜叉とそれぞれの物語が終わってしまった。
    また楽しみな若い人も出てきたし、もっと読みたいけど、しょうがない。
    と思えるほど面白い本でした。

  • 愛、最高の一冊。

    時は昭和32年。当たり前に存在していた闇も消えつつあり、彷徨い続ける閻魔にも過酷な時代だ。

    この巻は奈津サイドからのあの瞬間の想いが描かれていて二人の言葉にならなかった想いが織りなす愛のハーモニーを見せられた気分。

    どれだけの時が流れるたびにどれだけの愛が想いが届かぬ場所で溢れ出していたのだろう。

    見つけて!ここにいるから…真の願いを感じるほど心の臓はキュッと悲鳴をあげ、涙腺はユルユル。

    改めて人って、大切な人の想いを胸に仕舞いこんで一緒に生きているんだよね。

    100年愛と涙、見届け気分は最高!

  • シリーズ最終巻。
    奈津との再会。奈津が身を隠した理由は夜叉にあった。
    その夜叉は、不老不死の秘密に取り憑かれた皆藤浩一郎により追い詰められる。

    大団円を迎えて何より。

  • 【読んでない方はぜひ読んでみてください】
    おすすめシリーズです!!!!
    もっとたくさんの人に読んでもらいたいし、感想を読んでみたいのでおすすめします。


    以下ネタバレ。




    素敵な完結編。
    読後のふぅ…でました!笑
    余韻を感じずにはいられない。
    2を読んでからだいぶ時間が空いてしまったけど、読み始めたらこれまでの流れが全部蘇った!それほど印象的な登場人物達。そして生き生きと描かれている。
    2読んだ時、なかなか時代が進まずうーんと思ったけど、今回はもう夢中になって一気読み。
    今回のお話は、閻魔と奈津の再会が大きなテーマ。まさか奈津も鬼込めをしていたとは。予想外だった。最後はもう怒涛の戦闘シーン。
    閻魔も夜叉も一人の男の血筋に100年以上振り回されていた。勧善懲悪万歳!
    最後、2人とも生き残ってくれて嬉しい。

    ストーリーも面白いし、読みやすいし、もっともっとみんなに読んでもらいたい本。
    閻魔シリーズ、中村ふみのデビュー作であり代表作だと思う。まさにこれぞアニメ化したら絶対面白いと思うんだけどな〜

  • 本来、第1作のみで成り立っていて話を、商業的な成功により、むりくり話を延命して続編を描くというのはよくある話で、だからどうこう言うつもりはないが、2作を描き上げる状態で最終巻をイメージしたのかどうかは分からないが、第2作よりは話としてはまとまったものとなっている。主人公のもとを去ったヒロインの意図は猫は死にざまを晒さないということだけではなく、同じく呪いを受けたいたという展開は、むりくりながらも、話の結末としては、時代を超越したカップルに望ましいエンディングを与えたものと思われる。また、同じく別の意味での腐れ縁のカップルにも、相応しい結末を与え、話を終えているので、読後感は決して悪くない。

  • 【概略】
     不老不死となる「鬼込め」をそれぞれ施した二人・宝生閻魔と宝生夜叉。お互いに仇敵とみなしつつも、不老不死であるが故に味わう寂寞を共有する同志のような距離感をもっていた。「奈津さんは沖縄にいる」という言葉を夜叉から受け、閻魔はアメリカ統治下の沖縄へ。閻魔にとって特別な存在である奈津もまた、閻魔のことを想うが故に、とある一線を超えることとなり、それが閻魔を避ける原因となる。
     写真・映像といった記憶媒体の発達、そして閻魔と夜叉の存在感の大きさがゆえに、「不老不死」を求める組織の魔の手もまた、閻魔と夜叉に忍び寄る。時計がとまってしまった男達と、時計を戻したいと願ってしまった女性、そして、進みゆく時計をとめたいと願う者達の念が絡み合うシリーズ最終巻、ここに完結。

    2020年10月15日 読了
    【書評】
     いやぁ~~~~~!!!!読後感、爽やかな風味!!!若き日の宮沢りえさん出演のポカリスエットみたいだった!!!!・・・ってのは冗談。むしろなんというか・・・「ふぅ・・・」といった余韻にちょっと浸っていたい感じの、静寂な空間。
     第一巻は、SF要素と彫り師(+時代背景)によるダークファンダジー感に溢れてて、それが人気の要因で。逆に第三巻は、もちろん設定は変わらないのだけど、「凛とした愛・人間像」ですよ主題は。第三巻を読み終えたあとは、逆に第二巻がいかに助走期間として成功していたかがわかる。第二巻を読んだ直後にはわからない感覚が、そこにはあった。
     第三巻が醸し出す静寂な空間の大きな要因は、奈津さんの手紙による状況展開。奈津さんの幼少の頃から(本作における)現在に至るまでの閻魔への想い、そして奈津さんから見た閻魔の立ち振る舞い、それがまた湧き上がる彼女の想いと、それを凛として押さえつけようとするこれまた彼女の意志の強さ、この衝突が、なんとも静寂に、でも、確実に火花を散らしていたよ。刀鍛冶に鍛えられる刀みたいに。でも、凄く静かなんだよ。
     この第三巻をさらに面白くしたのはライバルであり兄弟子である宝生夜叉という立場の人間味の部分、これまた夜叉に対する奈津さんの「三日月堂さん」という呼称が拍車をかけてるよね。そして、皆藤浩一郎!読みながら、「鋼の錬金術師」のホムンクルス・プライドをイメージしてしまった。キャラクターが立ってるんだよね。奈津さんの手紙だけでは、それは「愛テイスト」が強くなり、恋愛小説のようになってしまう。「鬼込め」なんていう中二病が喜びそうな素材で始まった本作品、やはりダークファンタジーのテイストは大事にしないと!だよ(笑)
     不老不死の閻魔に対し、加齢により時に妹、時に姉、母、祖母・・・そんなクラスチェンジを重ねた奈津さん、「今のわたしは・・・宝生閻魔にとってなんですか?」という質問を閻魔に。一番奈津さんが聞きたい返答が帰ってきたよ。目頭熱くなったよ。
     「誰も気づかないぐらい・・・本当に小さく、本当にちっちゃい・・・梵字・・・手の平に入れようかな」なんて思わせてしまった、不治の病・中二病を今もなお患っている自分にとっては、とても楽しい読書だった(笑)

  • 裏閻魔 1・2と読んできてとうとう完結巻。
    3巻目は発売されているのは知っていましたがちょっと間を開けてから読みましたがちゃんと読めて良かったです。

    とても良いラストでした。

    1・2を読んでいた時は宣伝文句の「究極のラブストーリー」と謳っているのがなんだか腑に落ちない感じでしたが三巻に至ってはなるほどと納得。
    切ないラブストーリー要素が他の巻より格段と上がっております。

    切ない。。切ないです。。



    江戸末期から昭和まで、不器用な不死者達の生きざまを読めて良かった。閻魔と夜叉。この2人の不死者がどのように生きてゆくかもっと読みたい思いもあるけれどこれが最高のラストだと思う。

  • 読み終わってしまった・・・作者曰く「和風ファンタジーらしき娯楽小説」です。

    幕末の動乱期から始まり、現在まで。
    時代背景もおいしいし、何より「鬼込め」とい設定が面白い。

    3.巻では戦後から現代にかけてが時代背景です。近代になるにつれ“闇”が無くなり、闇より人のほうが怖い時代。
    それでも“闇”に惹かれるんですね。

     これまで焦らされ続けた、奈津と周(あまね)の恋も見事に完結しました。心地よい読了感。

    中村さんの著書は、この「裏閻魔」シリーズしか知りません。
    もっとこの人の小説が読みたい!です。

    ※「裏閻魔」をご存じない方は、必ず1巻から読んでください。

    私のレビューはネタバレしませんので、気になったら是非!

    1巻レビュー
    http://booklog.jp/users/kickarm/archives/1/477791870X
    2巻レビュー
    http://booklog.jp/users/kickarm/archives/1/4777921417

  • 大人気『裏閻魔』シリーズの完結篇です。
    3部作を締めくくるのに相応しい内容となっています。
    1巻から気になってしょうがなかったアレコレに決着がついて、これ以上ないエンディングなはず。

  • 202.10.26

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著者プロフィール

秋田県生まれ。『裏閻魔』で第1回ゴールデン・エレファント賞を受賞し、デビュー。他の著作に『陰陽師と無慈悲なあやかし』『なぞとき紙芝居』「夜見師」シリーズなど。秋田県在住。

「2022年 『異邦の使者 南天の神々』 で使われていた紹介文から引用しています。」

中村ふみの作品

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