- Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
- / ISBN・EAN: 9784777953134
感想・レビュー・書評
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民藝運動に所縁のある店のお菓子88種を紹介した本。
菓子以外に民藝運動に関わる人々によるデザイン、プロデュース等の
包装やパッケージなども。関わりのある街の菓子屋もチョイス。
主要人物の紹介有り。取り寄せリスト有り。一部QRコードも掲載。
日常生活で使用された手仕事の日用品の良さを見出し、紹介した
民藝運動。広範囲で所縁のあるお菓子を紹介しています。
民藝運動に関わった柳宗悦、河井寛次郎、芹沢啓介、棟方志功ら。
彼らが嗜好した菓子。雑誌「民藝」で紹介した菓子。
紹介された手仕事をモチーフにしたデザインの菓子。
彼らがデザインした包装紙やパッケージを使用している店。
関わった職人による家具等が使用されている店。
民藝運動に関わりのある地域の代表的な店などです。
民藝の技法が見出される菓子なんてのもあります。
どのお菓子も愛らしく素朴な雰囲気。ほっこり味わえそう(^^♪
近隣のお菓子屋さんが民藝運動と縁があったのにも驚きました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
先日読んだ庭園美術館をめぐる本の中でお菓子の視点で文章を書かれていた福田里香さん。今度は民芸かぁおもしろいなと興味をもち読み始めた。
それこそお茶の時間にお菓子をつまみながら、ひとつひとつ読み進めながらいつか食べてみようとレビューサイトやマップにクリップしていったのだが、どれも各地の有名店の看板商品なのかと思いきや地方のどこにでもありそうな素朴なお店も多く、この本を読まなかったら旅行で訪れたとしても立ち寄らなかっただろうと思うようなお店のお菓子が背景ストーリーとともにたくさん紹介されている。しっかり取材されているんだなぁと感心した。写真もセンスが良くて見てるだけで楽しい。
一方で、素敵と思い検索するとすでに閉業したお店もあり (最近では昨年大津で数百年の歴史をもつ藤屋内匠さんが後継者不在で閉業、ニュースにもなっていたそう)お菓子自体が時代の変遷でなくなった手仕事や文化をかいまみれる化石みたいなところがあるのに、それもまたなくなりかけているということが何とも胸が苦しくなる。あと10年20年後には実際手に取れるものがどれだけ残っているんだろ。そうしたら最後に福田さんも同じようなことを綴られていて、なるほどお菓子や包装の紹介だけでなく著者の方がこの本を纏める中で感じた寂しさや焦りも追体験していたんだなと気づいた。すべての御菓子に取り寄せの可否の記載があり、最後には通販ページへのリンクまでまとめてQRコードで貼ってあってまさにその気持ちが伝わってきた。
"いつか食べてみたい"じゃなくて、本当にお菓子好きなら一回一回のおやつを大事にしようと思わせられた。コロナ禍で大好きなお店が閉業してしまった時のあの虚しさを思い出す。スーパーやコンビニで何気なくお菓子を買うくらいなら、定期的に通販で全国のお菓子を取り寄せて食べてみようという気になった。
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<閲覧スタッフより>
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所在記号:596.65||フク
資料番号:10246512
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柳宗悦に代表される民藝の人々が
関わってきたお菓子たち
どれもデザインによってお菓子が形づくられていって
現代にも通じるものがあって素晴らしい。
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パッケージの素敵なお菓子が色々掲載されています。
巻末にお取り寄せ用のQRコード一覧があって驚きました。