騎士は王宮の花を支配する―Dom/Subユニバース― (ショコラ文庫)

著者 :
  • 心交社
3.73
  • (3)
  • (3)
  • (4)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 42
感想 : 3
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784778132163

作品紹介・あらすじ

人を支配したい本能を持つDomとされたいSub――D/Sが存在する世界。Domである宰相補佐官メルは彼の美貌に目をつけたDomに威圧され、D/S両方の性質を持つSwichだったが為にSub性が目覚めてしまう。不調に陥ったメルを救ったのは第三騎士団長である親友ジェラルドだった。強いDomによる蕩けるほど甘いケアは深い悦楽にメルを引きずり込む。溺れてしまいそうな恐怖を覚えメルはジェラルドを避けるが、本能が彼を求め――。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • Dom/subユニバース初心者向け。
    Dom(支配欲を持つ)がsub(支配されたい欲求がある)に下す命令(コマンド)は、軽いものならカム(来い)、ニール(跪け)、強めのものでストリップ(服を脱いで晒せ)等がある。通常のDom/sub本だと、コマンドはほぼ英語で行われるけど、この作品はファンタジー設定というのもあり、命令は全て日本語に置き換わっていて、文脈を壊すことなく自然にできているのがとても良い。
    どうしたって、なんで突然英語なん。。。て思ってしまうからさー。
    それよりは「こっちにおいで」とか「お座り」とか言われた方がしっくりくる。というかこっちの方が断然エロい。(個人の感想です)

    受けのメルは「スイッチ」と呼ばれる珍しい性で、Domとsub両方の性質を持ち、そのことに気づかないまま、自分をDom性だと思っていた。ところが、好色な隣国の王に、突然強い「グレア」(Domが持つ威圧的な周波の事。これに当てられるとsub性を持つものは強制的にグレアの持ち主に従ってしまう)を浴びせられ、グレアによるバッドトリップを引き起こす。自分の身体の異変に戸惑うメル。だがそこに、親友であるジェラルドが駆け付ける。

    そんなこんなで、ジェラルドはメルとパートナーになるが、ジェラルドは、突然のsub性に戸惑うメルを気遣い、不安にならないレベルの優しいコマンドしか使わない。

    Domでもあるメルが、subとしての自分をジェラルドに晒せるようになるまでの、ひたすら甘々なお話。(甘いけどエロ成分は少なめ)

    咬ませ犬的存在の隣国の王が、もっと本編に絡んでくるかと思ったら、ただのモブだった。え。メルが攫われたり無理やり的な展開があるんかと思ったら、ないねん。メル、大事にされすぎやで…。

    優しいDom/subを読みたい方にぴったりな一冊。

  • 良かった、甘いD/S!D/Sの世界は、面白いけど現実に自分の意思に反して相手に服従させられてしまうっていうのがどうにも怖くて、オメガバース以上に興味と忌避の間でモヤモヤしていた。

    んだけど、この作品は、とにかくDomであるゲイリーが(見た目の描写によらず)誠実で温厚。
    優しすぎてSubに過剰に依存されたりしてしまい、自分はダメDom では…と悩んだりしている。

    主人公のメルは、元々Dom なのにふとしたきっかけでSub の本能も持つスイッチだと判明。
    この設定は、私初めて知った。そういうのアリなのね~!それは面白いなあ。と驚いた。
    でも、支配欲と被支配欲どちらもバランスよく満たさないと心身の調子を崩してしまうって大変だな!?

    元がDom で、自分の変化に戸惑いと納得を覚えつつ、プライドを傷つけず且つ充分にSub の欲求を満たしてくれるゲイリー。
    元々の温厚さがうまく噛み合ったんだろうし、でなくてもメルが大好きだったからそりゃもう大切に大切に『命令』してくれる。
    さじ加減が、私にはめっちゃ心地よかった!痛くしようとすればいくらでも痛い話にできるじゃん、D/S。

    お互いの気持ちを確かめあったし、心から信頼してるし、Dom の本能もあるし…この後は少しずつハード目のコマンドとかお仕置きとか出てくるのかも?
    メルも、恥ずかしいと思いながら嬉しくそれにしたがっちゃうんだろうな。

    と思うと、このあとのふたりももっとみていたいなあ。

    あと、何より、ゲイリーが「"切り替えろ"」といってくれることでDom とSub切り替えられるようになったのも安心ー!お仕事のこともあるしね!お仕事は大切。

全3件中 1 - 3件を表示

夕映月子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×