【増補版】おいしいコーヒーの経済論――「キリマンジャロ」の苦い現実

著者 :
  • 太田出版
3.25
  • (0)
  • (1)
  • (3)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 36
感想 : 3
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784778313074

作品紹介・あらすじ

不公正な貿易を変えるために。コーヒーの経済研究の第一人者による画期的な業績。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 東京大学農学生命科学図書館の所蔵情報
    https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2003046889

  • 1.最近大学に遊びに行ったところ、ふと途上国関係の本を読みたくなり、ブックオフで安くなってたので購入しました。

    2.この本では、「キリマンジャロ」で有名なタンザニアを舞台にし、途上国問題で特に代表的なコーヒーについて書かれています。現代では、コーヒーが大量に消費されているので、その分を生産者にも利益を還元されていると思いきや、現実としてはそうなっていないことが大きな問題とされています。
    この本では、コーヒーについての基礎知識をきっかけに、舞台となっているタンザニアのコーヒー生産者達が日頃からどのような生活をしているのか。また、国際状況に左右されやすいと言われているが、実際にはどのような影響を受けているのか、といったことが長年の調査によって詳細に述べられています。

    3.「懐かしい!」と思ったのが第一印象でした。途上国によくあるのは、本業の農業で稼げないから出稼ぎに出る。しかし、出稼ぎでの収入が少ないので生活するにも困っているという悪循環が止まらないことです。そのうえ、収入がないから子どもを学校に行かせられないので、世代を超えても暮らしが豊かにならないことも問題となってます。
    生産者達が努力することはもちろんなのですが、自分達ではなんにもできないことがあるため、先進国と手を結ぶことが必要だと改めて感じました。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

辻村 英之(つじむら・ひでゆき)……1967年生まれ。京都大学大学院農学研究科修了(農学博士)。金沢大学経済学部助教授を経て、現在、京都大学農学研究科(農業食料組織経営学分野)教授。おもな単著に『キリマンジャロの農家経済経営』(昭和堂)、『農業を買い支える仕組み』(太田出版)、『おいしいコーヒーの経済論』(太田出版)、『コーヒーと南北問題』(日本経済評論社)、『南部アフリカの農村協同組合』(日本経済評論社)。

「2023年 『季刊『農業と経済』2023年夏号(89巻3号)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

辻村英之の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×